10年ぶりぐらいで東京モーターショーに行った。やはり写真で見るのと実際で見るのとは違い、ロースルロイス・ファントムやマイバッハの内装に感銘を受けたり、フェラーリ599やメルセデスベンツSLRマクラーレンの美しいフォルムにうっとりとしたのである。ただ、展示されていたフェラーリ430スクーデリアの青、ベントレー・ブルックランズの粘度のような色はあまりいいとは感じなかった。そしてこのショー最大の目玉とも言える日産GT-Rであるが、予想通りものすごい混雑で間近でみることは叶わなかった。GT-R。日本が世界に誇るスーパースポーツの誕生は素直に嬉しい。車重1740kgとスポーツカーとしては相当重いのは少し残念だが、実用性も考慮した上であの値段で出すにはこれが限界だったのだろう。1500kg台に収めようとすると価格はいっぺんに跳ね上がるだろうし、重くてもパフォーマンスは世界の名だたるスーパースポーツ以上とのことだから、素晴らしいと言えるだろう。
そして技術的に凄いと感じたのは、メルセデスベンツが発表していた、
レーザーレーダーの電子の目で路面を先読みするアクティブサス
「アクティブ・プレスキャン・サスペンション・システム」
であり、こんなことを思いつくとは、更に実現可能なのか!と驚いた。
ホビダス・オートの記事より引用すると、
このサスペンションは、レーザーレーダーで直前の路面状況を読み取り、その処理画像と車体の挙動を総合的に判断して、
最適なバネレートや減衰力にリアルタイム可変するという。
現在もアダプティブ可変サスはいろいろあるが、
それはすべて現時点での車輌挙動を受けてから可変する……
という、変な言い方をすれば“パッシブアクティブサス”である。対するアクティブ・プレスキャン~は、
まるで人間のモーグルスキー選手のごとく、
電子の目で直前の路面状況を判断して、
最適なサス特性で路面のギャップや変化を迎え入れるわけで、
これこそ本物のアクティブサスペンションである。
ということだ。
何とも自動車の世界は魅力に溢れている。
今後もオレの好奇心を満たし続けてくれるだろう。