鳥取保健所は二十七日、鳥取県内で日本紅斑(こうはん)熱患者が確認されたと発表した。県内では二〇〇五年に続いて二例目。患者はすでに完治している。病原体を持つマダニに野外で刺されて感染したとみられ、保健所は注意を呼び掛けている。
保健所によると、野外で枝打ちを行った県東部の四十歳代の男性が、作業から一週間後の先月九日に発熱。同十一日に病院で受診し、同十四日には発熱に加えて発疹(ほっしん)があった。今月二十四日に日本紅斑熱と確定し、病院が届け出た。
日本紅斑熱は、病原体のリケッチアを持つマダニに刺されることで感染する。発症までに二−八日掛かり、発症時は頭痛や発熱、倦怠(けんたい)感があり、その後高熱や発疹の症状がみられる。日本紅斑熱と確定した時点で抗生物質を投与して回復するという。一九八四年に徳島県で初めて確認され、今年は今月二十一日現在、全国で六十七件あった。
保健所は、マダニに刺されないよう野外では肌の露出を避け、付着したダニはつぶさずに頭部をピンセットでつまんで除去するよう指導している。