2008年度県公立学校教員候補者選考試験の第1次試験「教職教養」で50点台を5点で計算する採点ミスがあったことが25日、分かった。受験者から「点数が低い」などの問い合わせが相次ぎ、県教育委員会が調査して判明した。仲村守和県教育長は「このようなミスは今まで聞いたことがない」と述べ「この件については担当課のミス。深く陳謝したい」と謝罪した。
正確な該当者数は不明だが県教委には受験者から20件以上の問い合わせがあり、専門学校1校の受験生24人が「5点」の通知を受けている。「不利益を被った方々を早急に割り出し誠意を持って救済措置を講じたい」と述べた。今週中に教員採用試験の合否を判断する候補者選考委員会で救済措置を検討し、29日に発表する方針だ。
ミスのあった教職教養は60点満点。マークシート形式で採点入力は業者に委託した。事務局の義務教育課が手続きをする際にミスが生じたという。ミスの詳細についても29日に公表する予定だ。
合格通知を発送し終わった今月23日に不合格者も含めた希望者へ成績表を発送。それを見た受験者から「点数が低い」「自分はこの点数ではないのではないか」などの問い合わせが相次ぎ、今回のミスが判明した。問い合わせは20件以上にも及んだという。
仲村教育長は「該当者の中には1次試験の合格ラインに達していた人も当然いるだろう」と話し、これからミスした点数を加算し「該当者が不利益を被らないようにしたい」と述べた。救済措置の内容はこれから候補者選考委員会で検討されるが「(点数を是正することで)受かる方も当然出てくるだろう。どういう形で合格させるかは今から検討する」と話した。また今回の採用試験合格者についてはそのまま合格とすることを強調した。
教員採用試験は5140人が受験。第1次試験が7月22日に実施され、その合格者が8月20、21、22日の第2次試験を受験した。合格者には10月5日に合格通知を郵送し不合格者のうち希望者には23日に成績表を発送した。
(10/26 9:38)