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【緯度経度】仏で中国語、日本語を駆逐? (3/3ページ)
このニュースのトピックス:欧州
日本語を学びたい人がいるはずなのに、教師がいなければ日本語は学校の科目から消えて、その結果、中国語に流れる生徒が増えてしまう。悪循環である。
現場では数年前から、憂慮すべき事態を日本政府に訴えており、05年にようやく在仏日本大使館や国際交流基金の協力で「フランス教育委員会」が設立され、07年には日本語のカリキュラムも初めて作成された。
カペス制定に関しては首脳級での日仏交渉が不可欠だが、海外での日本語教育は重要だという認識が日本政府にどれほどあるのか。
フランスは1635年にフランス学士院を創立、国家を挙げてフランス語擁護に当たってきており、植民地時代のおかげもあって、21世紀を迎えても、世界で数億人(仏人口は約6000万人)がフランス語を話す。
「日本」を海外に発信するに際して、日本ではその方法として、海外放送などを英語でやろうという意見が識者の間で支配的とか。
他国の国語を使って自国のメッセージを発信するという荒唐無稽(むけい)な発想は日本ぐらいではないだろうか。これでは、日本語が中国語に駆逐されるのを指をくわえて見ているほかない。