2007年10月27日 19時6分更新
県内の11の病院では、来春からの臨床研修を希望する医学生を前の年より2人多い78人確保したことがわかりました。
国家試験に合格した医師は、卒業後2年間、臨床研修を受けることが義務付けられていて、日本医師会などでつくる医師臨床研修マッチング協議会は来年度からの臨床研修を希望する医学生と受け入れ病院の双方の希望をもとに決めた組み合わせをこのほど公表しました。
それによりますと、県内で研修医の受け入れを希望した11の病院では、109人の募集定員に対し、全体の約72%にあたる78人を確保し、前の年を2人上回りました。
このうち、県内の公的な病院に多くの医師を供給し、最も多い64人を募集した和歌山市の和歌山県立医科大学付属病院は、3人上回る57人を確保しました。
このほか、田辺市の社会保険紀南病院が6人の募集定員が全て埋まり、一方、紀の川市の公立那賀病院と和歌山市の和歌山生協病院など3か所は内定者は1人もいませんでした。
地方の医師不足は、医学生が、自分で研修先を選べる制度が3年前から導入されたことで、都会の病院に流れたことが一因になっていて、いかに研修医を確保するかが課題となっています。
今後の追加募集や国家試験の結果によっては、研修医の数が増減することが予想されますが、県では地域医療の即戦力につながる研修医の増加に期待を寄せています。