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東松山市立市民病院（病床数二百三十床、鈴木裕太郎院長）は、「医師の確保が困難」として、診療時間外の救急診療を十一月末で休止し、十二月から救急医療施設の指定から外れることを決めた。県によると、二十六日現在、県内の救急医療病院は百九十七施設で、このうち市町村営の施設は同病院を含めて計十一カ所。県医療整備課では「救急指定の市町村営病院が指定から外れるのは聞いたことがない」と話している。
同病院によると、二〇〇三年四月時点で三十一人いた常勤医師が、二十六日現在、ほぼ半分の十六人に減少。内科医は昨年から減っており、現在は院長と副院長を除くとわずか三人。今年十一月いっぱいで、内科医がもう一人退職する予定という。
医師の流出に歯止めをかけようと、同病院は昨年四月から、当直の内科医を外部の医師らと派遣契約したり、今年四月からは常勤医師の給与や手当を一人年間百五十万円増額するなどして対応している。
医師の減少理由について、同病院では「三年前から新しい臨床研修医制度がスタート。研修医が研修指定病院を自分で選べるため、ブランド施設に医師が集中。さらに大学病院が研修医不足を補うため、公立病院から中堅医師を呼び戻している」と分析している。
同病院が十二月から休止するのは平日午後五時から翌朝午前八時半まで▽土曜日午後十二時半以降▽日曜祝日―の救急診療。同病院は今月十六日、「比企地区第二次（要入院）救急医療圏」の輪番と救急診療について、一時休止を申請している。
同病院の診療時間外の救急医療の診察者は平日は一日十人～十五人、土日、祝日は同二十五人～三十五人にのぼっているという。
同病院管理課の金子都雄課長は「当直に外部の医師を入れても、常勤医師が少なくては、結局患者に対するフォローができなくなる。今後は常勤を増やすように努力し、医師が確保でき次第、救急診療を再開したい」と話している。
地域救急態勢 県が影響懸念
東松山市立市民病院の救急診療の休止について、県医療整備課の担当者は「地域全体の救急受け入れ体制への影響を懸念している」との見解を示した。
今後については「まずは運営主体の市が今後の医療体制を決め、例えば開業医に協力を求めたり診療を減らしたりして対応すべきだ」と説明。必要な場合は医師会との「橋渡し」も行うという。
一方で「県内には百九十七の救急病院があり、一つなくなっても市民には慌てないでほしい」とも話した。
覚書の白紙撤回 都市綜研が理解 上里ＳＡオアシス計画
関越自動車道・上里サービスエリアのハイウェイオアシス計画問題で二十六日、児玉郡上里町の関根孝道町長は「町と覚書を締結した都市綜研インベストバンクが、覚書を白紙に戻すとした町の主張に理解を示した」ことを明らかにした。同町議会県営上里西部土地改良事業等調査研究特別委員会で報告した。
同町は「ハイウェイオアシスの開発は民間主導でやりたい」として、当初の第三セクター方式を変更していた。これに対し、県は「第三セクターでなければ国の許可が得られない」と、再三にわたり当初の計画に戻すように求めてきた。
関根町長は「県の方向に沿って第三セクター方式に戻す。都市綜研インベストバンクとの覚書は白紙に戻す」として、今年三月以降方針を転換。東京の都市綜研インベストバンクに何度か出向き、今月二十三日には同社の柳瀬健一会長らに町の立場を説明し、理解を求めた。
報告の中で関根町長は「柳瀬会長からは『白紙はやむを得ないだろう』と回答をいただいた。町としては年内には覚書を白紙に戻して、一から出直したい。その上で、ハイウェイオアシス計画が早く軌道に乗るように努力していく」と話した。
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