Print this Post Article Lists Back

韓国経済、原油高・ウォン高・物価高でピンチ(上)

 原油価格・ウォン・物価がともに上昇する「3高」が韓国経済を脅かしている。国際原油価格は1バレル当たり100ドルに向かって急上昇、レートも1ドル=900ウォンを切りかねない状況だ。かと思えば、消費者物価の先行指標となる9月の生産者物価指数も8月より0.7%上昇、現在8カ月連続で上がり続けている。

 こうした「3高」現象は、各企業のコスト負担を増やし、輸出競争力を低下させ、景気回復傾向に水を差すものと懸念されている。

 LG経済研究院のオ・ムンソク常務は「1ドル=800ウォン台までウォン高が進んだり、国際原油価格が1バレル当たり90ドル以上の状態が長く続けば、今年後半4%台後半、来年5%台の成長を遂げると予想されている経済成育に歯止めがかかるだろう」と話す。

◆ドル安でウォン急上昇

 ドルに対しウォンはこの2カ月間で4%近く高くなった。その原因はドルの価値の急落だ。サブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅融資)ショックの解決策として米連邦準備制度理事会(FRB)が政策金利を0.5%引き下げたことから、ドル安が進んでいるのだ。26日午前7時25分(現地時間)現在、ニューヨーク外国為替市場の時間外取引で、レートは1ユーロ=1.4367ドル。ユーロに対するドルの価値は過去最低を記録した。

 その上、FRBが来週再び金利引き下げを行うという見方が有力で、国際金融市場ではドル安がさらに進み、これに伴いウォン高になるということも既成事実化しているようなムードだ。

 ソウル外国為替市場の関係者は、「こうした中、ウォン高を防ごうという外国為替当局(政府と韓国銀行)の介入がみられないため、輸出代金としてドルを受け取った大企業がドルを投げ売りする事態になった」と話す。

パク・スンウク記者

チョン・チョルファン記者

朝鮮日報/朝鮮日報JNS
このページのトップに戻る