事件・事故・裁判

文字サイズ変更
ブックマーク
Yahoo!ブックマークに登録 Yahoo!ブックマークに登録
この記事を印刷
印刷

浜岡原発判決:地震専門家から判断疑問視の声

 浜岡原発の運転差し止めを認めなかった26日の静岡地裁判決は、06年9月に改定される前の原発の旧耐震指針の妥当性も認めた。国の分科会で新指針策定に携わった地震の専門家からは「電力各社の安全対策強化の動きが後退するのでは」などと、判断を疑問視する声が上がっている。

 分科会で主査代理を務めた地震予知連絡会会長の大竹政和・東北大名誉教授(地震学)は「旧指針に基づく評価を不合理ではないとした判決は意外だ。『原発は100%安全ではない』とした新指針の考え方は旧指針にはなく、旧指針と新指針は整合していない」と話す。判決が「指針見直しは旧指針の妥当性を否定するものではない。旧指針に適合していれば、耐震安全性は一応確保されたとみるのが相当」と判断したからだ。

 大竹名誉教授は「中部電力は、この判決で安心というわけではなく、徹底的に調査、対応をしてもらいたい」と指摘する。

 同じく分科会委員を務め、訴訟では原告、被告双方の証人にも立った入倉孝次郎・京都大名誉教授(地震工学)も「中部電力が新指針に基づき、補強工事などを先取りしたこともあり、判決内容自体は順当だ。しかし、補強工事を評価した上での判決であれば歓迎だが、旧指針のままで安全が確保されるという認識を示していることは納得できない。中越沖地震での柏崎刈羽原発の被害を受け、各電力会社が安全対策の強化を急ぐ中、判決によって電力会社の動きが後退することにならないか心配だ」と話した。【関東晋慈、永山悦子】

毎日新聞 2007年10月26日 19時46分

事件・事故・裁判 アーカイブ一覧

ニュースセレクトトップ

エンターテインメントトップ

ライフスタイルトップ

 


おすすめ情報