さいたま放送局

2007年10月26日 18時18分更新

埼玉医大VRE感染で調査報告


埼玉医科大学病院で多数の入院患者が抗生物質がほとんど効かないVREという細菌に感染していた問題で、外部の専門家による調査委員会は汚染された医療器材や医療スタッフの処置を介して感染が広がった可能性があるとする報告をまとめました。

この問題は、毛呂山町と日高市にある埼玉医科大学の病院に入院していた患者合わせて60人がVRE・バンコマイシン耐性腸球菌に感染したもので、外部の専門家による調査報告が26日公表されました。

報告では患者の体をふくタオルが汚染され、このタオルを通じて感染が広がったほか看護師などの医療スタッフが手袋やエプロンを付けずに患者の処置をするなどしたため感染が広がった可能性があると指摘しています。

その上で調査委員会は▼今後も定期的に外部の専門家の調査を受けるとともに▼長期に入院している患者は継続して検査をすることなど10項目の対策を病院に提言しました。

埼玉医科大学病院では多剤耐性緑膿菌という細菌の院内感染も問題になっており、厚生労働省と埼玉県は来週にも病院の立ち入り検査を行い感染対策が十分かどうか調べることにしています。