米下院、北朝鮮とシリアの核疑惑追及
北朝鮮がシリアの核計画を支援していたとされる疑惑に関し、アメリカ政府が沈黙を貫いているとして、ヒル国務次官補が議会の公聴会で厳しい追及を受けました。 「北朝鮮が核拡散にかかわっていたら、彼らと核をめぐる合意を結ぶことはできません」(ヒル国務次官補) 24日、議会の公聴会に呼ばれたヒル国務次官補は、北朝鮮がシリアの核施設建設に協力していたとされる疑惑について、具体的なコメントは一切せず、原則論を繰り返しました。 ブッシュ政権は、機密事項であることを理由に、疑惑に関する説明を下院議員435人の内、わずか6人に対してしか行っておらず、いらだちは募っています。 「国務省は、我々議会に内緒にせず、何が起こっているのか説明するべきだ」(共和党 バートン下院議員) 「北朝鮮がシリアで何をしていたのかを、なぜ教えられないのですか?」(共和党 ポー下院議員) 議会下院では、シリアの核開発について説明を求める動きが強まっており、決議案には与党共和党を中心にすでに100人以上が共同提案者として名を連ねています。 普段、北朝鮮問題には関心がいまひとつのアメリカ議会ですが、中東の、しかもテロ支援国家でもあるシリアが絡むとなると、放っておくわけにはいきません。 「『テロ国家に核技術を売り渡していない』という北朝鮮の言葉が真実であることを証明する必要があります」(バートン下院議員) 北朝鮮とシリアの核協力に対する疑念が今後議会でさらに高まれば、テロ支援国家指定解除、さらには6か国協議自体の進展に大きな障害となる可能性があります。(26日12:04)
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