5患者の延命治療中止 千葉の救急センター、家族は同意2007年10月26日16時22分 千葉県救急医療センター(千葉市美浜区)が、昨年秋から今年春にかけて、回復の見込みがなくなった救急患者5人に、家族の要望などで人工呼吸器を外すなど延命治療を中止していたことが26日わかった。 センターが、終末期治療の実態を調査するため、昨年から今年にかけて死亡した患者のカルテなどを改めて調べたところ、脳卒中などで救急搬送された後、脳死状態と判定されるなど回復の見込みがなくなった患者計5人に、心臓停止の前に、人工呼吸器や人工心肺による延命治療が中止されていた。いずれも治療の中止は、家族の同意もあり、院内の指針に基づいて複数の医師らがチームで判断したという。 救急現場での終末期医療をめぐっては今月15日、日本救急医学会が、患者本人の意思が明らかでなく、家族が判断できない場合、主治医を含む医療チームで判断するなど、延命治療を中止する際の手順を示したガイドライン(指針)を発表している。今回のケースは、センターの医療チームで判断し、カルテに記録するなど指針内容の範囲内で行われているとみられる。 延命治療の中止をめぐっては昨年、富山県の射水市民病院で、末期がんの入院患者7人が、主治医の判断で人工呼吸器を外されていたことがわかり、富山県警が事情聴取を行った。家族の要望で延命治療を中止しても、医師が刑事責任を問われかねないケースがあることから、学会が指針作りに乗り出していた。 PR情報この記事の関連情報暮らし
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