生年月日まるめて記録、数十万人影響も 宙に浮いた年金2007年10月25日11時51分 年金記録の持ち主を特定する手がかりの一つである生年月日のうち、日付がまるめられてコンピューターに記録された期間があり、社会保険庁が全国的に調査を始めたことが、25日午前の参院厚生労働委員会で明らかになった。基礎年金番号に統合されずに持ち主が分からない5000万件の「宙に浮いた年金」発生の一因になったとみられる。 民主党の蓮舫議員の質問に、社会保険庁の石井博史運営部長が明らかにした。 問題の日付は、1〜9日が1日、10〜19日が10日、20〜29日が20日、30、31日は30日として記録されている。63〜66年度の4年間に就職や転職をしたり国民年金に加入したりした人のほとんどの生年月日が、そうした形で記録されていたという。団塊世代が社会に出た時期に重なり、数十万単位の人に影響している可能性がある。 年金記録は生年月日、姓名、性別の情報をコンピューター上で検索し、合致する人を探す。従来の年金記録システムでは生年月日が間違っていると検索から漏れ、記録は宙に浮いた状態になる。 生年月日がまるめて記録され、その後に転職するなどして新たな年金手帳を受け取った場合、古い手帳をなくしていると、誕生日が1日、10日、20日、30日でなければ記録が宙に浮いている可能性が高い。 石井部長によると、この問題は名前がない年金記録の確認作業をする過程で明らかになったという。複数の都道府県の社会保険事務局から報告があったため、現在、全体像を把握するために全国的に調査している。 原因について、蓮舫議員が「問題の時期にコンピューターを切り替えており、(正しく入力されたデータをまるめて変換する)プログラムミスがあったのではないか」と指摘したのに対し、石井部長は「その可能性を含めて調査している」と答えた。 PR情報暮らし
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