| 本城さんお久し振りです。投稿ありがとうございます。 「普通の人は、泣くことより笑うことの方が多いのでは?」というご指摘ですが、それは日常生活の中での話ですよね。僕はあくまで映画表現としての話をしていたので、その点について少し説明したいと思います。
僕は、涙というのは必要な条件さえ揃えば勝手に流れてしまういい加減なものだと考えています。感動的なシーンにジョン・ウィリアムスの様なよく出来た分かり易いメロディが大音量で流れ出したら、誰だって鳥肌が立ちますし、格好いいアクション・シーンで「ロッキー」の様な哀愁漂う激しい音楽が流れれば、誰だって興奮します。感情を昂ぶらせたり、涙腺を刺激するには、映像と音楽さえあれば事足りてしまうのが映画という世界です。つまり条件反射ですね。
しかし、もらい泣き、というのはあっても、もらい笑いというのがないように、笑いは条件反射やその場の空気だけで起こせるものではありません。それは映画でも、日常生活でもそうでしょう。つられて笑ったり、酒を飲んで愉快になったり、付き合いで笑ったり、苦笑したり、ということはあっても、シラフの状態で、本心から、腹の底から笑うことはそうあるものではありません。(まあ、人にもよりますが)
そんな訳で、人を笑わせるには泣かせるよりも遙かに高い技術が要求される、と僕は思うわけです・・・。 |
..2007/10/22(Mon) 16:03 No.664 |
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