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【埼玉】

救命率向上へドクターヘリ出動!! 川越の基地病院で 就航開始記念式典

2007年10月26日

上田知事を乗せて離陸するドクターヘリ=川越市で

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 医師や看護師が乗り込んで救急現場に向かい患者を搬送するドクターヘリが県内で初めて導入され、二十六日から運用が始まる。川越市鴨田の埼玉医科大総合医療センター(丸木清浩理事長)を基地病院とし、最も遠い秩父市へは約二十分で到達可能という。県は年間約三百回の出動を見込んでおり、救急患者の救命率向上や後遺症の軽減に期待を寄せている。

 県医療整備課によるとドクターヘリは人工呼吸器や薬品などを搭載し、各市町村消防本部からの要請を受けて出動。公園など百四十四カ所が指定された臨時へリポートに着陸し、救急車で運ばれてきた患者に救急処置を施し、病院に搬送する。

 運行は原則午前八時半から日没までで、民間の朝日航洋(東京都)に委託する。時速二百キロで飛行した場合の到達時間は、基地から飯能市など三十キロの範囲で九分、最も遠い秩父市など七十キロで二十一分となる。今後は学校のグラウンドや高速道路などにも降りられるよう調整している。

     ◇

 埼玉医科大総合医療センターのヘリポートで二十五日、ドクターヘリの就航開始記念式典があった。

 式典で、丸木理事長は「秩父や県北の救急医療に貢献できる」とあいさつ。上田清司知事は「安心安全の体制が高まり、うれしい」と述べた。

 上田知事を乗せたデモフライトも実施。同知事は「防災ヘリより離着陸が速く、性能が良いようだ」と笑顔。フライト歴二十六年の後藤貴志機長(45)は「医師が快適に治療を施せるよう安全運行に努める」と意気込みを語った。 (井上仁、山口哲人)

 

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