警視庁捜査1課と中野署は25日、財務省主計局主計官付係長、近藤智明(34)=東京都北区十条台2▽同主計官付事務官、広瀬佑樹(28)=世田谷区上用賀4=の両容疑者を集団強姦(ごうかん)容疑で逮捕した。2人は財務省のノンキャリア職員で、近藤容疑者は否認しているが、広瀬容疑者は容疑をほぼ認めているという。
調べでは、2人は今年2月23日早朝、東京都中野区の30代の女性の自宅マンションで、女性に性的暴行を加えた疑い。同日午前1時過ぎに帰宅途中の女性に声を掛け、午前4時ごろまで居酒屋で一緒に酒を飲んだ後、「始発電車が走る時間まで休憩させてほしい」と頼み、女性のマンションに来たという。
居酒屋には両容疑者を含め財務省のノンキャリア職員計5人がいたが、うち2人は店を出てそのまま帰宅。もう1人は両容疑者とともに女性宅を訪れたが、室内で寝ていたという。
女性は事件直後に近くのコンビニエンスストアに助けを求めて110番した。警視庁は中野署に捜査本部を設置、一緒に飲酒していた職員の1人が女性に携帯電話の番号を教えていたことから2人を特定、25日朝から取り調べていた。
集団強姦罪は早稲田大のイベントサークルメンバーらよる女子大生集団暴行事件などの悪質事件の続発を受け、04年の刑法改正で新設された。従来の強姦罪より重い4年以上20年以下の懲役刑が科される。
財務省は「極めて遺憾。捜査結果を踏まえて厳正に対処する」とのコメントを出した。
毎日新聞 2007年10月26日 0時47分 (最終更新時間 10月26日 2時15分)