空気を入れても風船は浮きませんが、ヘリウムを風船に入れるとあっという間に風船は中へと登っていきます。このように、ヘリウムによって風船は浮くようになり、イベント会場や、夜店などで、大きなヘリウムガスのボンベを見ることができます。また、ヘリウムを吸って声を変えてパフォーマンスするなんていうのもよく知られていますね。では、ヘリウムの使い方や性質についてご紹介します。
スポンサードリンク
ヘリウムとは、地球上で水素について2番目に軽い気体です。そのため、風船などを浮かせるために使用されたり、飛行機や気球を浮かせたりするためにも使用されています。また、ヘリウムは、元素の中で最も沸点の低い物質であり、絶対零度の環境においても、ヘリウムは通常の圧力では固体化することはせず、液体化がやっとでした。そのため、研究が進むまではヘリウムは永久に液体、個体にはならない気体として永久気体と呼ばれていましたが、現在では研究が進んだ結果、超高圧環境下でなくては固形化することはできませんが、ヘリウムも固体化することに成功しています。
また、ヘリウムは空気中に非常に少量が含まれています。しかし、その中からヘリウムを抽出するのは非常に能率が悪いため、ヘリウムは空気中からの抽出ではなく、天然ガスから抽出が行われています。空気、天然ガス以外にヘリウムが含まれている物質は、ミネラルウォーターや鉱物です。しかし、こちらも、抽出するには能率が悪いので、行われていません。
ヘリウムは最近では馴染み深い気体となっています。風船や、声を変えるために使ったりとしていますが、それ以外のヘリウムの用途とは、一体なのでしょうか?風船とヘリウムの関係なども含めて、ヘリウムの使い方についてご紹介します。
一番ヘリウムの使い方として、メジャーでありベターなのが、風船に入れて使うことです。ヘリウムは、地球上で2番目に軽い気体ですから、大抵の場所で浮きます。また、可燃性のない気体でもありますので、火気を近づけても安全という点で、お子さんに持たせたとしても、安全なおもちゃといえます。また、ヘリウムを入れる風船を工夫することによって、使い方も広がり、色々な風船を楽しむことができます。
風船次いで使われる用途としては、バラエティ番組などで罰ゲームや笑いを取るために使われる方法です。ヘリウムガスを吸うことによって、これが高くなり、アヒル声、もしくは人物が特定できなくなるようにするモザイクと一緒に使われる音声変換したような声になります。これは、ヘリウムを吸うことによって、空気中よりもヘリウムの方が音の伝わる速さが早いので、声が高くなります。この状態で、歌を歌ったり、早口言葉をしたりすると、面白いことになります。
この、ヘリウムを吸うと声が変わるということは、現在では小学生でも知っている常識となっていますが、ソレによって、ヘリウムガスの入った風船の栓を開けてヘリウムガスを吸おうとするお子さんがいますが、絶対に止めてください。風船に入っているヘリウムは、風船用のヘリウムであって、人の声を変えるために使うヘリウムとはかなり成分が変わってきます。風船用のヘリウムを大量に吸いすぎると、酸素不足によって、気分を害したり、最悪の場合にはその場で酸欠によって倒れたりする場合もあります。ですので、お子さんが風船の中の空気を吸おうとするようであれば、絶対に止めてください。
あまり知られていませんが、ヘリウムは天体観測用、軍事用偵察に使われる気球にも使われています。また、昔使われていた飛行船にもヘリウムは使用されており、現在でも小型飛行機の浮遊ガスとしてもヘリウムは使用されています。なぜ、これらの浮遊ガスとして2番目に軽いヘリウムを使用するかといえば、水素の場合には火気を近づけると爆発する可能性がありますが、ヘリウムの場合、可燃性がないため非常に安全だということで小型飛行機などの浮遊ガスとして使用されています。
スポンサードリンク