岡山県教委は24日、全国の小学6年生、中学3年生が受験した「全国学力・学習状況調査」の結果を発表した。県内公立校の平均正答率は、各教科とも全国平均を下回り、順位も20位台後半〜40位台前半と低迷。「教育県」を自負してきたが、今後の施策の在り方も問われる結果が出た。(2面に関連記事) 同調査は今年4月、文部科学省が学年全員対象の調査としては43年ぶりに実施。全国約3万3千小中学校、約230万人に国語、算数・数学の2教科を出題し、「知識」と「活用」の2種類の問題の正答率を分析した。 県内の公立小学校では417校、1万7669人が受験。正答率は国語、算数とも全国平均を下回り、順位は30〜41位だった。 41位となった算数の「知識」は80・5%(全国82・1%)だが、図形の面積を比較し説明する問題は14・4%(同17・9%)と低迷。正答率分布は、中〜下位層が全国より多い傾向が見られた。 公立中学校では、153校、1万5832人が受け、国語の「知識」以外は全国平均以下で、順位は28〜39位。 国語は「活用」の資料の見方や考え方を明確にして書く問題が39・7%(同42・6%)、数学は「活用」のグラフを理想・単純化して考える問題が30・6%(同31・1%)だった。 無回答率は最大43・8%で、小中学校共通して、ほとんどの設問で全国より高かった。 厳しい結果を受け、県教委は11月にも、市町村教委や各校への説明会、自学自習教材の作成などの対策を行う方針。 調査結果の概要を教員に配布し、各校で調査結果を分析。取り組みの成果や学校生活、授業での課題をまとめ「授業改善プラン」を作る。モデル校の導入も含め「県教委、市町村教委、学校の三位一体で挑む」(県教委指導課)という。