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洞爺湖サミット、救急医療態勢立ち遅れ 対テロ、機関連携が急務(10/26 00:44)来年七月の北海道洞爺湖サミットで、首脳らを狙ったテロなど不測の事態に備える救急救命医療態勢づくりが急務となっている。国は今月ようやく作業に着手したが、テロなどの恐れは二○○○年の沖縄サミット時と比較にならぬほど高まっており、関係者の間には作業の遅れに懸念も広がっている。 札幌市内のホテルの一室に二十日夜、国や道、それに道内外の医療関係者が集まった。会合の狙いは、サミット開催期間中の救急救命態勢をいかに構築するか。関係者にとって、初めての意見交換の場だった。 沖縄サミットの際は、ほぼ一年前から救急医療態勢が始動していた。厚生労働省は「北海道は医療基盤が整っている」と、沖縄との違いを説明するが、サミットの救急救命態勢は警備と並ぶ最重要課題。不測の事態の際の要人救護はもちろん、騒乱などによる傷病者の大量発生にも備えなければならない。 ○五年のグレンイーグルズ・サミット(英国)ではロンドン同時爆弾テロが発生。○一年のイタリアではデモ隊の一人が死亡し、今年のドイツでもデモの一部暴徒化で多数の負傷者が出た。 関係機関の連携も大きな課題だ。サミットの救急医療態勢は、複数の省庁や医療機関などが参加する。関係者の一人は「要人の情報など機密も絡むだけに、各機関の連携を円滑にするためにも、早く態勢を立ち上げて備えなければならない」と指摘する。 沖縄サミットでは、医師ら約二百人が全国から集結。毒劇物や感染症の専門医も加わった。生物・化学兵器に対する防護マスクや除染テントの準備のほか、首脳を関係者以外の目に触れさせない動線の確保など、細かい態勢を整えた。 沖縄サミットで国の医療対策本部に参加した札幌医大の浅井康文教授は、「万一の事態を想定した万全の態勢づくりが必要」と話している。 |
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