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2007年10月26日

 わが県が上位に進出した全国学力テストの結果は、大いに胸を張れる。が、文科省の分析による理想の子ども像には、笑ってしまった

成績の良い子は、朝食を欠かさず、規律を守り、親と学校の話をし、勉強や読書も怠らない。テストに七十七億円も投じたのに、何の新鮮味もない「良い子ブランド」である。応用力が足りないのは子ども以上に文科省、と言いたくもなる。学力向上は、家庭もさることながら、学校の取り組みや教師の資質、情熱と深くかかわる。門外漢でも分かる理屈である

こんな優等生ブランドはともかく、モチやら鶏肉やら、ルール破りのブランド商品が後を絶たない。こうまで列島が汚染されてしまうと、万事、疑いの目をこすって物事を見てしまう

権威を失墜した大相撲の横綱、お粗末だったボクシング世界王座戦、あす始まるプロ野球日本シリーズも奇妙である。セ・リーグは覇者でなく、2位チームが出場する。当座の金もうけのためにルールを変えた「日本一決定戦」は、いささか「誇大表示」にも映る

異論はあろうが、「日本一」のブランドが安っぽく見えてくるファンも少なくないに違いない。


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