入院中に看護師が水ようかんを摂取させ、呼吸困難になったため男性(当時82歳)が死亡したとして、男性の妻で倉吉市内の70代の女性が、信生病院(倉吉市清谷町)を運営する医療法人専仁会と担当した看護師を相手取り、約2350万円の損害賠償などを求めた訴訟の第1回口頭弁論が24日、鳥取地裁(古賀輝郎裁判長)で開かれた。病院側は争う姿勢を示した。
訴状によると、男性は03年10月上旬、肺炎などで同病院に入院した直後から医師に絶食を指示された。ところが同月中旬、担当の看護師が水ようかんを食べさせた約1時間後に死亡。原告側は死因は水ようかんが気管に入ったことによる呼吸不全と主張していた。
病院側は答弁書などで水ようかんを男性に摂取させたことは認めたものの、直後に吸引器を使って摂取物を吸引したところ吸引物がなかったことから、死因は水ようかんを与えたことではないとして医療過誤を否認した。【宇多川はるか】
毎日新聞 2007年10月25日