V6の森田剛が主演する舞台「新感線プロデュース いのうえ歌舞伎☆號『IZO』」の製作発表が23日に都内にて行われ、森田のほか、戸田恵梨香、演出のいのうえひでのり、脚本の青木豪が出席した。
“いのうえ歌舞伎”は劇団☆新感線の人気レパートリーのひとつ。ドラマチックな物語を派手な照明と音響で演出、アクションと歌舞伎の様式美を合体させた時代活劇で演劇ファンに限らず幅広い人気を誇り、今まで数々のヒット作を生み出している。今回は幕末を舞台に、人斬り以蔵として時代を震撼させた土佐の足軽、岡田以蔵の波乱にみちた短い生涯を描く。近年ではよりシリアスに人間ドラマを深く掘り下げる方向にあった本シリーズだが、今回も人斬り以蔵をただの人斬りとしてではなく、人間味溢れるキャラクターとして描き出すという。
今回の企画について、演出のいのうえひでのりは「以蔵というキャラクターには以前から興味があったが、新感線の作品はあやかしが出てきたりと伝奇的なものが多かったので、嘘がつきにくい幕末はやってこなかった。でも最近の傾向でシリアスなものをやっていこうとなったとき、ここらへんで以蔵をと考えて、ぱっと浮かんだのが森田君の顔だった」と語る。
その以蔵役の指名を受けた森田剛は「シリアスなお芝居をガッツリできるということは自分にとってチャレンジで、すごく楽しみ。人斬りとしての荒々しい部分と武士になりたいという一途な思い、繊細な部分をしっかり理解して演じたい。気合い、入ってます」と意欲を燃やす。以蔵を慕う商人の娘ミツを演じる戸田恵梨香は今回が初舞台。「ずっと舞台をやってみたいと憧れていた。私も新感線のファンのひとりだったので、すごく嬉しいです。恐怖感はありますが、自分なりに楽しみながらとことんぶつかっていこうと思っています」と初々しくもしっかりとコメント。
また本作は“いのうえ歌舞伎”としては初めて外部の脚本家を起用。抜擢されたのは、現在演劇界で注目を集める劇団グリングの青木豪。映画『遠くの空に消えた』での脚本協力など、劇団以外にも活躍の場を広げている人気脚本家だ。いのうえに下北沢の飲み屋の前で話を持ちかけられたという青木は、今回の起用に対し「以蔵が武市半平太に声をかけられた時のような、足軽が上っていけるんだろうかという気持ち」と作品になぞらえて心境を話した。
公演は来年1月10日(木)から2月3日(日)まで東京・青山劇場にて[1月8日(火)にプレビュー公演あり]、続いて2月10日(日)から19日(火)に大阪・シアターBRAVA!にて行われる。チケットは東京公演は11月3日(土)、大阪公演は11月25日(日)に一般発売開始。
(10月24日更新)
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