米調査機関が22日発表した「2007年グローバル度調査」で、インドネシアは72カ国中69位に低迷した。前年のワースト3からワースト4にわずかに改善したのは70位に入ったアルジェリアが新たに調査対象となったため。調査16項目のうち5項目でワースト10内に入った。
調査は米大手コンサルタントのATカーニーと米外交問題季刊誌「フォーリン・ポリシー」が共同で実施したもの。今年10カ国・地域が対象に追加されたため、インドネシアは60位から9ランク下落したことになる。
順位は、経済統合度(貿易額、外国直接投資額など)、国際交流度(観光客数、国際電話回数など)、技術度(インターネット利用者数など)、政治関与度(加盟国際機関数、国連平和維持活動への貢献度)――などの項目でそれぞれに1〜72位をつけたもの。
インドネシアの項目別の最高位は、国際機関加盟の29位。ワースト10に入ったのは、人材の68位、国際通話量の67位、渡航の65位、国連平和維持活動の67位、政府取引(国内総生産=GDP比)の67位だった。
■平和維持活動は上昇へ
ただ、平和維持活動については国連とアフリカ連合(AU)が合同部隊を派遣するスーダンのダルフールへの国軍派遣などを表明していることから、今後は順位が上がる見通しとしている。東南アジア諸国連合(ASEAN)は全般的に政治関与分野での順位が低く、国際的な援助への支援も少ないとしている。
このほかに両機関は、インドネシアを含めた下位グループは、上位グループよりも急速な都市化が進んでいると指摘した。
一方、国土面積が小さい国・地域が上位を占めた。上位10カ国・地域のうち人口800万人以下が7カ国・地域、国土面積が米インディアナ州(9万3,993平方キロメートル)を下回るのが8カ国・地域に上り、天然資源が限られ、自国の市場規模が小さい国ほどグローバル度が高くなった。首位のシンガポールの国土は704平方キロメートル、28位の日本は37万7,915平方キロメートル。
シンガポールの首位は3年連続。首位となるのは01年の調査開始以来4回目という。今回初めて対象となった国・地域では香港が2位に入り、ベトナムが48位だった。
米国は前年の3位から7位へ転落。貿易の伸びが緩やかだったほか、外国直接投資(FDI)流入が縮小したことが響いた。新興国のBRICsでは、ブラジルが67位、ロシアが62位、中国が66位となった。3カ国ともに15ランク下落した。インドは10ランク下落し71位だった。対象となった72カ国・地域の人口は世界の87%に達している。
|