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果物:脳卒中予防に効果、循環器疾患2割低く 喫煙者、効果なし--厚労省研究班

 果物をたくさん食べる人ほど脳卒中や心筋梗塞(こうそく)になる危険の低いことが、厚生労働省研究班の大規模疫学調査で分かった。喫煙者でははっきりした予防効果はみられなかった。

 全国の9保健所管内に住む45~74歳(調査開始当時)の男女約8万人を、02年までの4年または7年間追跡調査した。この間に1386人が代表的な循環器疾患の脳卒中か心筋梗塞を発症。3230人が何らかのがんと診断された。

 8万人を野菜と果物の1日あたりの摂取量によって4グループに分け、脳卒中やがんの発症率との関連を調べた。

 その結果、果物の摂取量が280グラム程度と158グラム程度の上位2グループは、最も少ない35グラム程度のグループに比べ、循環器疾患を発症する危険が17~19%低かった。一方、野菜の摂取量と循環器疾患との関連や、果物や野菜の摂取量とがんとの関連はみられなかった。国内外の調査では、胃がんや食道がんなど個別の部位のがんでは、野菜や果物による予防効果が示されている。

 解析を担当した坪野吉孝・東北大教授(疫学)は「循環器疾患の予防には、食事のバランスに気を付けながら、果物を1日200グラム程度とるとよいのではないか」と話している。200グラムはミカンだと2個、リンゴだと1個程度という。【須田桃子】

毎日新聞 2007年10月24日 東京夕刊

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