治療継続県に訴え/混合病棟一部休止
精神疾患と身体疾患のいずれもある患者を受け入れる県立南部医療センターの精神科身体合併症病棟のうち、十四床が看護師不足のため十一月から休止する問題を受けて、「県精神保健・医療・福祉連絡協議会」の中山勲会長らメンバー九人は二十三日、県庁に知念清県病院事業局長を訪ね、病棟の継続運用を訴えた。
精神科の専門病床五床と一般病床十四床の計十九床が混合する同病棟は、医師と看護師で構成する「看護単位」が二つある。席上、中山会長は「病棟全体を精神科にすれば看護単位も一つで運営できるようになり、現在より必要人員も減らせる」と提案した。
知念局長は「とにかく、看護師がいなければ病院は回らない。病床を閉めるつもりはなく、看護師さえ集まれば再開する」と説明しながらも、「病床が常時埋まるくらいの患者がいるのであれば、病棟全体を精神科にするのも検討すべきだろう」との姿勢を示した。
要請に参加した那覇市立病院の屋宜盛秀医師は「精神科身体合併症の患者を治療できる病院は県内で南部医療センターだけなのに、いつも満床で受け入れてもらえない。十九床あっても足りないくらいだ」と強調する。
中山会長は「休止で最も困るのは患者。県は一番声が小さく、差別されているわれわれ精神科の領域に、もっと気を配ってほしい」と訴えた。
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