大阪放送局

2007年10月24日 12時18分更新

妊婦死亡 検察に再捜査求める


3年前、奈良県の大和高田市立病院で女性が出産直後に大量に出血して死亡し業務上過失致死の疑いで書類送検された医師が不起訴になったことについて、奈良検察審査会は、医師の判断に誤りがあったとして、奈良検察庁に捜査のやり直しを求める議決を行いました。

この問題は、平成16年10月に奈良県の大和高田市立病院で当時30代の女性が出産直後に子宮から大量に出血して死亡したものです。
その後、担当した34歳の男性の医師が業務上過失致死の疑いで書類送検されましたが、奈良地方検察庁は、超音波による検査を数回行ったものの子宮からの出血を疑わせるような症状はなく、死亡は予測できなかったとして、今年3月に医師を不起訴にしました。
この処分ついて、女性の夫から審査の申し立てを受けた奈良検察審査会は、「医師は、容態が急変した女性が出血していることを疑い、繰り返し超音波の検査をして出血個所を見つけるべきだったのに、判断を誤って女性を死亡させた」として、奈良地方検察庁に捜査のやり直しを求める議決を行いました。
これを受けて、奈良地方検察庁は、医師を起訴するか改めて判断することになります。