駒ケ根市の昭和伊南総合病院で、整形外科でただ1人残っていた常勤医師が23日までに退職届を提出し、病院側が受理していたことが分かった。これまで週5日行っていた外来診療が、11月からは週に2―3日となる見通しだ。
同病院では常勤医師が2人を割り込んだ10月以降、手術や入院を中止して外来のみで対応してきたため「特段に大きな変化はない」と話しているものの、診療体制の充実に向けて、引き続き医師の確保に力を入れていく考えだ。
従来、整形外科には指導医2人を含む4人の常勤医師がいた。しかし開業や異動で、くしの歯が欠けるように減ってきた。病院側は常勤医師の退職を受け入れたことについて「勤務の負担が大きくなっていたのではないか」と話している。
11月以降の外来診療については、非常勤医師を何人確保できるかにより、1週間の診療回数が決まる。同病院では、市内に2人いる開業医にも協力を求めていく―としており、住民に理解を求めている。
常勤の整形外科医が不在になることで、救急患者への対応を心配する声に対しては「3次医療は脳、心臓の搬送が中心であり、直接整形外科が絡むケースは少ない」と説明。必要に応じて転院搬送して対応していきたい―としている。
同病院では来年4月以降、産科が外来のみの診療になることも濃厚になっている。