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柏崎刈羽原発:6号機でタービンの回転翼損傷 地震原因か

 新潟県中越沖地震で被災した東京電力柏崎刈羽原発の6号機で、タービンの回転翼が損傷していたことが23日分かった。地震が原因とみられる。地震発生当時、6号機は定期検査中で停止していたが、稼働中に破損した場合、大規模な事故につながった恐れもある。東電は、交換の必要性や原因を詳しく調べる。

 損傷が見つかったのは、6号機の3基ある低圧タービンのうち1基と高圧タービンの計2基。タービンを覆うカバーを外して目視点検中の18日、原子炉でできた蒸気で回転する「動翼」(最大直径約5.3メートル、2.2メートル)と呼ばれる羽根の先端部分に、無数のすり傷がついているのが見つかった。動翼の外側を覆い、蒸気の流れを整える羽根「静翼」(同)の内側もさびが削り取られたような跡があった。動翼と静翼とのすき間は3~7ミリで、地震の揺れで接触したらしい。

 地震発生当時、3、4、7号機のタービンは稼働中だった。タービンは耐震設計上の重要度は上から2番目のBクラスで、建築基準法に基づく通常の建物の1.5倍の地震力に耐える必要がある。6号機以外のタービンの点検は始まっていない。

 また東電は23日、柏崎刈羽原発7号機の原子炉建屋内で、微量の放射性物質を含む水が壁のひび(長さ約1センチ、幅約0.1ミリ)から漏れ出たと発表した。漏れは約200ミリリットルで、今もわずかに続いているが、外部への影響はないという。

 同建屋では微量の放射性物質を含む漏水が21日も見つかっている。

 使用済み燃料プールの水が地震であふれ、壁の中を伝わってしみ出たか、プールのステンレス製内張り(厚さ約6ミリ)が破損して水が漏れ出た可能性などが考えられる。【河内敏康、渡辺暢】

毎日新聞 2007年10月23日 20時40分 (最終更新時間 10月23日 20時49分)

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