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大江戸線で一時全線運休 駅間に停車、13人不調訴え

2007年10月23日12時15分

 23日午前7時55分ごろ、都営地下鉄大江戸線の中井―豊島園間で停電が起き、全線で運転を見合わせた。約30分後に一部で復旧し、その後も不通が続いた光が丘―国立競技場間は約3時間後に運転再開となった。1本の列車が練馬―新江古田間で停止し、空調が止まるなどしたため、13人が不調を訴えた。72本が運休し、9万3000人に影響が出たという。

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気分が悪くなった乗客の手当てをする救急隊員ら=23日午前10時20分、都営大江戸線の新江古田駅で

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新江古田駅の出入り口付近に集まった消防車両=23日午前10時6分、本社ヘリから

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 都交通局によると、停電して約6分後に一時復旧したが、その7分後に再び停電した。中井変電所(新宿区)でトラブルがあり、通電できなくなったという。

 停電で光が丘から都庁前方面に向かっていた列車(8両編成)が新江古田駅の約200メートル前で停車。乗客1300人は運転席にある非常用ドアから車外に出て線路を歩き、同駅に向かった。東京消防庁によると、21〜39歳の女性10人が病院に搬送された。

 都交通局によると、大江戸線の車両は、「空調機が完備している」として、わずかしか窓が開かなくなっている。だが、ラッシュ時で定員800人を大きく上回る中、停電で空調が止まっていた。避難誘導時の混乱を避けるため、避難口を運転席の非常用ドアに限ったため、1人ずつしか出られず時間がかかった。約2時間車内にいた乗客もいたという。

 新江古田駅では、消防が「大江戸線の車両が止まっています。傷病者が多数おります」とアナウンスを繰り返した。駅前の通りには多数の消防車や救急車が並び、騒然とした様子だった。

 練馬駅から乗ったという高校1年の女性は「満員だったので、呼吸が荒くなったり気分が悪くなったりした人がいた。1時間ほど止まった後、線路に降りて歩くよう指示された」と話した。

 光が丘駅から乗った高校3年の女性(18)は「空気が薄くて苦しかった。エアコンが効かず、密集していて暑かったので、みんなイライラしていた」と話した。

 駆けつけた駅員に列車から出されて線路脇に座っていた人や、救急隊に担架で運び出された人もいたという。

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