鉄道博物館行ってきました ― 2007年10月15日 00時00分01秒
さいたま市に昨日10月14日にオープンした、鉄道博物館に行ってきた。物好きですなぁ(笑)。なにもオープン初日に行かなくてもいいと思うのだが(笑)>自分。
10時開館というので、9時半ごろ到着したら、既に多くの人の行列が。駐車場に順番にジグザグに並ばされた。しかし、最後尾を案内する警備員はいるが、それ以外の誘導の人は少ない。ジグザグに並ぶのもなにか柵があったり、ロープが張られたり、線が引かれているわけではない。そんなものは全くないし、誘導員が随所にいるわけでもない。子供連れが多く、善男善女は秩序だって静かに開館を待っていた。10時過ぎ、行列が動き始めたと思ったら、入館方向と直角にジグザグに並んだ列が順に前に進むのではなく、入館方向に横に一斉に動き出した。私の周囲の人は皆「えーっ!?なんで?」「並んでるのが意味ないじゃないか」といって一瞬躊躇していたが、全体が入り口方向に動くので仕方なく皆は入り口方向に進んだ。この時点で列は失われ、入り口方向を向いた集団となってしまった。
この間、博物館側からは何の説明もない。聞こえるのは「Teppa倶楽部」会員は別口から優先で入館できるという案内だけ。Teppa倶楽部会員専用入り口には職員が多数配置されているが、一般客の群集は放置。その後1時間たってもほとんど列は動かなかった。ときおり列の前のほうで怒号が聞こえるが何が起こっているのか分からない。そうしているうちに鉄道博物館の駐車場に人が入りきらなくなり(多分3000人を超えているだろう)、行列がさいたま新都市交通鉄道博物館駅(旧大成駅)の改札まで歩道上を塞ぐようになってきた。
ここで埼玉県警機動隊が動き出した。しかし、機動隊は自らは群集を指揮せず、博物館側に列を失った群衆の切り出しをさせた。鉄道博物館の黄色いゼッケンをつけた人が群衆の中に入って手をつないで群集を2,3人列ずつ切り出してジグザグに並べ始めた。自分も切り出されて列に並んでから、黄色いゼッケンの背中側を見て驚いた。「鉄道博物館 Volunteer」と書かれている。鉄道博物館は、長時間放置してぐちゃぐちゃになった群集の中に入って群衆の切り出しを行うという危険な業務をボランティアの人々にやらせているのだ。なんという卑劣な博物館だ。一つ間違えば群衆の暴力に晒される危険のある仕事をボランティアの人にやらせて、博物館職員は出てこないのだ。
ようやく1時間半かかって入り口まできたら、渋滞の原因が分かった。ICチップの入館券販売機が8台しかなく、人を捌ききれないのだ。ここでおかしいのは、券売機には1000円、500円、200円のボタンがあるだけで、何の表示もないのだ。大人が1000円で小人が500円で幼児が200円なのだが、そんなことはどこにも書いていない。区分の定義も書いてないのだ。
そして機械で捌ききれないので、人が販売する机を出しているのだが、大人だけのグループは人の発売する臨時ブースで買えるが、幼児がいるグループは機械でないと買えないというのだ。長蛇の列のお父さんお母さんを尻目に大人だけのグループがどんどん先に入館していく。すると11時半ごろになって、幼児もこっちの臨時販売所で買えます、といい始めた。しかし、自動券売機の前にはロープが張ってあって、前のほうに既に並んでいる家族連れは、臨時発売所のほうへ行けない。後に並んでいた家族連れがどんどん臨時発売所で入館券を買って入っていく。まさにJR東日本クオリティ。見せ付けられましたよ、JR東日本グループの底力を。
入館すると、今度は飲み物の自動販売機が全館で1箇所の1台しかないという素晴らしい世界。日本食堂は長蛇の列。持ち込み弁当を食べられる場所は、2両の屋外の電車内のみ(*)。以前の交通博物館では、自動販売機が多数あったし、団体が入れるほどの休憩所があったのに。1台しかない自動販売機は、Suicaが使えるもので、現金で買うとお釣りキーを操作していないのに、じゃらじゃらとお釣りが出る仕様だ。連続して買うときに何回も小銭を入れなおさないといけないという凝った作りだ。日本食堂で飲み食いしろ、それが嫌ならSuicaで買え、と。素晴らしい商売魂。あれ、ここは「博物館」じゃなかったのか。ああ、レジャーランドなんだね。鉄道の歴史が学べるだけでなく、かつての「ソビエト」で何をするにも行列という体験学習ができるコンセプトだ。この自動販売機は売り切れになると補充もされずにいた。子供連れのお父さんが、出口のところで再入場不可と書いてあるところで、「自動販売機が1台しかなくて売り切れで補充されないから外に買いに行かせて貰うぞ!」といいながら子どもを抱えて出て行くところを目撃した。お父さんカッコイイ!
【追記:2007年10月16日】
* これは当日の館内の警備員の説明。鉄道博物館のサイトのよくある質問(**)によると、
Q.お弁当を持っていって食べるところはありますか?
A.館内にベンチやテーブルをご用意しております。 屋外ではパークゾーン、屋上パノラマデッキにベンチ、フレンドリートレインなどご利用いただけます。屋内では3Fビューデッキをご利用いただけます。
と、書いてあるので、展示物のすぐ脇にあるような館内のベンチでは飲食可能のようだ。ベンチの前で警備員に聞いたんだがなぁ(苦笑)。屋根のあるところで飲食できるのは、館内のベンチ・テーブル、フレンドリートレイン(前述の2両の電車)、3階のビューデッキということになる。鉄道博物館の警備員や職員は当てにならないので、サイトで事前によく確認したほうがよさそうだ。ただしいまでもアクセス過多でサーバーは不調だが。
【追記ここまで】
【追記:2007年10月17日】
** 今日見たら、FAQのURLが変更になっている。しかし、URL変更後の食事利用についてのQ.お弁当を持っていって食べるところはありますか?をクリックすると、「Q.荷物を預ける場所はありますか?A.コインロッカーをご利用ください。エントランス1F総合インフォメーションの横にございます。」が出てくる。なんか批判を避けるために小細工してるのかと疑ってしまう。信用ならないな。WEB魚拓取っておかないと駄目なのか。サイト一つとってみてもこんな有様だから、運営は推して知るべし。
【追記ここまで】
【さらに追記:2007年10月17日17時25分】
今見たら、Q.お弁当を持っていって食べるところはありますか?が直っているのだが、内容が以前と書き換えられていた。
A.フレンドリートレインをご利用ください。。
結局、持ち込み弁当は2両の電車の中でしか食べられないのか。電車の入り口が1箇所しかなくて利用しにくいんだよ。入る人と出る人が同じところから出入りしないといけないんだよ。座席も少ないし。意地でも館内のレストランで食べさせようという魂胆だな。「。。」っていうのもなんかふざけてるよなぁ。ああ、交通博物館は良かったなぁ。
【さらに追記ここまで】
2階の特別展示室に、かつて交通博物館が所蔵していた細かなものが展示されていたが、展示というか、棚に並べているだけだし、大きなものは、フォークリフト用のパレットの上に陳列されていた。素晴らしい。ここはディスカウントストアドンキホーテだ。ちっとも安くないのだが。
ああ、本当に楽しかった。また是非行きたいなぁ。JR東日本グループの皆さん、「オレは今日は動員されてきてるんだからよくわかんねーよ」という感じの責任感あるお仕事ぶりを拝見させていただいて、よいこのみんなも将来は是非鉄道員鉄道会社員になりたいと思ったことでしょう。入館者の自己規律と優秀なボランティアにもたれかかった運営はコストダウンの鑑です。素晴らしいお仕事ぶりをありがとう!また見に行くよ!
写真は、上が鉄道博物館:GR DIGITAL、21mm相当、1/14sec、F2.4、ISO100、絞り優先AE、マニュアルISO感度。下が鉄道博物館2:GR DIGITAL、21mm相当、1/14sec、F2.4、ISO100、絞り優先AE、マニュアルISO感度。
コメント
_ りー@ぱにここ ― 2007年10月15日 17時43分41秒
_ りー@ぱにここ ― 2007年10月15日 19時16分33秒
_ Haniwa@ぱに姫ここ ― 2007年10月15日 19時39分39秒
阿鼻叫喚疲労困憊一触即発渾身の鉄博ネタなのにぃ~(笑)\(^o^)/
_ りー@ぱにここ ― 2007年10月15日 20時27分04秒
飛ばし読みするのがもったいないから時間のあるときにジックリ。
仕事がエンドレスぅぅぅぅぅっ。
_ ぱにー(@_@;) ― 2007年10月15日 22時56分32秒
お疲れなので、スルーしてええ(>_<。)???????
_ Haniwa@ぱに姫ここ ― 2007年10月16日 08時36分58秒
本当にお忙しそうですね。
ネバーエンディングストーリー♪
ぱにー様
おお、困惑してるぅ(笑)。しめしめ(何が?)
はうっ\(^o^)/
_ ataru ― 2007年10月16日 14時04分25秒
_ Haniwa ― 2007年10月16日 14時47分07秒
混乱していないと言えば混乱していないとも言えます。誰も怪我してませんから(笑)。でも不手際が目立つというよりも、何も考えていない対策していないというのが明白でした。行列待ちの人々は、博物館の体制を見て将棋倒しを一番恐れていて(口々に問題点を指摘していました)、冷静でした。皆、おとなしく並んでいました。
開館日を鉄道記念日の10月14日にしたかったというのは分かりますが、今年は日曜日にあたります。普通は金曜日などの平日に初日を迎えて週末の混雑に慣れさせるものですが。多くの人が並ぶのは覚悟して皆来ていたと思いますが、杜撰さにあきれました。
入る順番が遅くなると、シミュレータなどの予約が取れなくなってしまいます。それなのに並んだ順番が目茶苦茶になってしかも入り口で大人優先というのは呆れました。飛行機では子連れやお年寄りが先に搭乗しますよね。
Teppa倶楽部は、何回も行くと元が取れるのは分かっていましたが、一度行って見て何回も行く価値があるか判断してから入会するか決めようと思っていました。初日の優先入場の機会はもうないですから、いまさらTeppa倶楽部に入る気もしませんし。
マスコミの方が多数来ていましたが、行列に長時間並んでいるときに脚立に載って望遠ズームで写真を撮っていたカメラマンには反感を抱きました。他のカメラマンは脚立に乗って標準系でさっと撮ってすぐに脚立から降りるのですが、一人だけ長髪で無精ひげのキヤノンの一般ストラップを付けたプレスカードを下げたカメラマンは、脚立に乗ってずーっとファインダーを覗いてあちこち眺め回しては撮り、脚立に乗ったまま背面液晶を見て、また撮るということを繰り返していました。顔をアップで撮られていそうでなんか非常に不快でした。彼がなぜプロストラップをつけていないのかはすぐに理解できました。マスコミは、JR東日本の悪口を書くと電車の中釣り広告を拒否されてしまって売り上げに響くので、怪我人が出ない限り問題点なんか書かないでしょうなぁ。
と、長文になるほど堪能して参りました(笑)。とほほ。\(^o^)/
_ Haniwa ― 2007年10月16日 21時23分44秒
昼間にサイトを拝見しに行ったときにはサーバーエラーで見られなかったので、あらためて。
GX100のアスペクト比と換算焦点距離、いいですね。24mm相当でスクエアでは28mm相当というのがいいですね。うーん、GX100、気になるなぁ。
22年前のFISCOのお写真もすごい。PKRもいいですね。消火器の赤色はコダクロームらしい赤ですね。来年以降コダクロームの輸入と現像取次ぎをどこかがやってくれないでしょうかねぇ。
_ ataru ― 2007年10月18日 02時21分11秒
なにしろサーバーの実態は初代Celeron300MHzのノートですんで(^^;
コダクロームの現像、海外郵便でならできるようなんですけどね。
どうも国内現像終了までに手持ちを使い切れない可能性があるので、ひょっとしたらお世話になるかも知れません。
_ Haniwa ― 2007年10月18日 11時13分05秒
おお、自宅サーバーですか。いいですねぇ。大事に使っていたPentiumII 233MHzのPCを将来サーバーにしようと思っていたのですが、マザーボードが壊れたので、自宅サーバーは実現していません。うらやましいですが、新たな沼が(笑)。
コダクロームはこのままだと来年夏以降は自分でアメリカ送りにするしかないようですね。わたしも年内には使いきれないのは確実で、国内で取り次いでくれるという来年の夏までには使い切るつもりでいるのですが。いいフィルムなので、輸入&海外現像でも使い続けたいですねぇ。値段にもよりますが、コダクロームの保存性を考えると、相当な値段出してもいいような気もします。
_ 久留美 ― 2007年10月20日 21時40分38秒
正に私は鉄博初日朝に"列の前のほうで怒号"の辺りに並んでました。
(Haniwa様よりも30分くらい早い9時ごろに現地入りして列に並びました)
何が起こったかというと、前の方は横向きになっただけでなく
液状化現象を起こしてぐじゃぐじゃに混ざってしまったんですよ。
私も怒鳴りたい気分でしたが、
何かのきっかけで全体が人雪崩化して入場に殺到したら、
前の方は命が危うい(どこぞの花火大会の陸橋みたいになったら嫌だ!)ので、
ムッと我慢してました。
館内、概ね同様を見聞し感じました。まったく酷かったですよねー。
どこの報道もホムペもブログも良い事か当り障りの無い事ばっか書いてるので、
拝読してスカッとしました。ありがとうです
_ Haniwa ― 2007年10月20日 22時59分50秒
コメントありがとうございます。列の前のほうにいらっしゃったのですか。あの怒号はそんな危険な状態への怒りの声だったのですね。
警備員の配置が本当に少なかったので、けが人が出なかったのは本当に並んでいる人の自制心や自己管理によるものですよね。後ろの方に並んでいる人も皆将棋倒しにならないように前の人と少し間隔をあけていました。
皆様当たり障りのない記事が多いのですか(笑)。それはなんかマズイなぁ(笑)。私だけが浮いてしまう(笑)。当日の現場を知らない人にはただのクレーマーにしかみえないかも(笑)。でも、スカッとしていただいてよかったです。
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