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特別授業 差別を知る 〜カナダ ある小学校の試み〜

BS110月21日  日曜  午後10:10〜11:00
BS1
実験の初日、ルブラン先生は子供達に「134センチより背の低い子は優秀。そしてこれは科学的根拠に基づくものだ」と説明する。その日は、背の低い子達が常に優遇され、背の高い子達は差別される。翌日は、立場が逆転。「背の高い子のほうが優秀だったことがわかった」として、子供達は全く逆の待遇を受ける。こうして、子供達に「いわれのない差別を受けるとどんな気持ちになるのか」、身をもって体験させる。

この実験の原型は、1960年代から英米で研究されてきた。アメリカの小学校教師がクラスを「青い目と茶色い目」にわけて、人種差別の理不尽さを伝えようとした授業が1988年にドキュメンタリーとして放送されている。それをモデルとして、カナダの小学校が再びこの実験授業に取り組んだ。

実験を通して、教師や子供の心情がどのように変化していったのかを授業中のやりとりや、インタビューで丁寧に描いている。

原題: Lesson in Discrimination
制作: Radio Canada/CBC(カナダ) 2006年

担当者メモ

この番組は、フランス語圏で放送されているカナダの公共放送が制作したものです。ルブラン先生は、実験の最中に誰かが「差別」をやめさせようとしてくれるのではないか、と期待していました。しかし実際には、優位な立場の子どもがそうではない子どもを攻撃し続けたのです。子供たちが差別に反発するのではなく、自分より下にいるものを攻撃するという行動に出たことに衝撃を受けたと、ルブラン先生は語っています。それは、実際の社会でも見られる現象を映し出しているかのようでした。
放送は変更になる場合があります。詳細は当日の番組表などでご確認ください。
NHK