2007年10月22日
今日、凄いことに気がついて一つ大人になった
世間の絶対多数、多分日本人口の99.998%くらいにとってはもうもの凄くしょうもないことだと思うが、私の中では割と一大事だったので書いておく。
私は、高い所が好きである。
高い所によじ登ることが好きである。
常々、私には「電柱によじ登りたくなる」という悪癖があった。電柱の横についている工事用の手がかり、容易に上れない様に下の二本は外されているあれだ。あれが丁度、私がちょいと手を伸ばしてよじ登るのにぴったりの高さについているのだ。見るたびに誘惑に駆られていた。
今日気付いた。あの高さは信頼なのだ、と。
この高さに手が届く様なヤツは、まあ大人なのだから、無分別に電柱に上ったりはしないだろう、と。上らないだけの自制が効くだろう、と。そんなアホなことはしないだろう、と。あの高さは、身長を担保にした信頼だったのだ。
私は電柱に信頼されていたのだ。電柱の手がかり、下2本を外している人に信頼されていたのだ。
これに気付いた時、私の中の子供が一人、ひとつ頷いてどこかに去って行った。子供が死ぬのは納得した時である。子供が納得を得た、その灰の中から大人が生まれる。
私はもう、「電柱によじ登りたい」という誘惑に揺れることはあるまい。私は信頼されているのだから。電柱の手がかりを目に止めて、じっと上を見つめながら歩くことは、もう無い。
明日からは、よそのご家庭の壁に登りたいという誘惑に駆られながら通勤することにしよう。
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不法侵入は犯罪だから我慢する様頑張ってます><