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【社会】

赤福、再利用示す書類廃棄 「不二家」発覚機に

2007年10月23日 朝刊

記者会見で沈痛な表情の赤福・浜田典保社長。左は森田利博工場長=22日午後、三重県伊勢市で(加藤晃撮影)

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 和菓子の老舗「赤福」(三重県伊勢市)による赤福餅(もち)の偽装販売問題で、同社が一月に「不二家」の期限切れ原材料使用が発覚したのを受け、売れ残った赤福餅の再利用を中止し、関連する書類の一部を廃棄していたことが二十二日、三重県の検査結果で分かった。県は社の組織的な関与があったとみているが、浜田典保社長(45)は同日の会見で「執行部が明確な指示をしたことはない。長年の習慣」と、否定した。

 県がこの日、同社を十九、二十の両日に立ち入り検査した結果を発表した中で明らかにした。本社工場長や役員らは県の聞き取りに「不二家の問題をきっかけに社内の製造工程を総点検し、再利用を中止した。その過程で資料の一部を廃棄した」と認めたという。

 廃棄された資料は、売れ残って回収した商品から取り分けた「あん(むきあん)」と「餅(むき餅)」の出荷量や、再利用を中止する直前の書類などの一部だった。

 問題発覚前の九月の立ち入り調査で同社は「売れ残りはすべて焼却処分している」と否定していた。県は「これまで虚偽の報告を繰り返したのは、問題発覚を恐れたためではないか。同社内に隠ぺい的な体質があったと思わざるをえない」と、同社上層部を含めた組織ぐるみだった可能性が高いことを指摘した。

 また「むきあん」「むき餅」を赤福餅の原材料として再利用したり、関連会社に販売したりしたが、県はこの中に消費期限の切れたものがあることを確認した。作業はすべて本社工場で行われ、返品、回収された一日当たり約八百箱が対象だったという。農林水産省の立ち入り検査では、むき餅について平均して約七割を再利用していたことも判明した。

 同社の浜田社長は会見で、不二家の問題発覚後に再利用を中止した理由を「業務改善」と説明した。しかし、本社工場の森田利博工場長は「知っていたが(社長に)報告できなかった。不二家の報道に非常に危機感があった」と述べ、県などに虚偽の報告をしたことについて「隠したと受け止められても仕方ない」と認めた。

 

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