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【滋賀】県内充足率、全国6位 医大生臨床研修2007年10月23日 来春から県内で臨床研修を受ける医大生は、募集定員の八割近くに達していることが、日本医師会などでつくる「医師臨床研修マッチング協議会」のまとめで分かった。医大生の地方大学病院離れが進む中、全国で六番目に高い水準。滋賀医科大学(大津市)ではほぼ定員を満たしている。 (本安幸則) 臨床研修制度は二〇〇四年度から変更され、医学部を卒業後、大学病院の医局に入るのではなく、研修先を選択できるようになった。 研修に先立ち、医学生は志望先を、受け入れる病院側は募集人員を登録。同協議会は両者の希望の符合具合、いわゆるマッチング状況を調べ五年前から公表してきた。 その結果、県内では、大津市民病院や県立成人病センターなど十二の医療機関が研修医計百八人を募集。八十五人を確保、充足率は78・8%となった。全国的にみると、東京、沖縄、京都、神奈川、兵庫に次ぐ高さだった。 滋賀医大は募集定員四十六人に対し、志願者は四十五人。研修医の数は前々年度二十六人、前年度四十一人と順調に伸びている。 同大学病院の卒後臨床研修センターは「うちの魅力はアットホームで風通しの良い環境。研修先としての評価が定着してきたのでは」と分析する。 校内では、早めに囲い込もうと、卒業まで二年を残す四年生を対象に研修説明会を開催。夏休み中には他大学の学生向けの説明会を開いている。 県は、医師確保策の一環として側面から支援する。臨床研修医に研究費用として年間百八十万円を貸与。二年間継続して県内医療機関で勤務すると、返済を免除する制度を創設した。 県の医師確保支援センターは「東北や九州地区と比べれば、滋賀は比較的都市部にあたり、立地条件もいい。研修後もいかに医師を県内病院に定着させられるかが、医師不足解消の方策になる」としている。
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