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【社会】

愛知県警の警部補がストーカー 事情聴取後に自殺

2007年10月23日 07時27分

 愛知県警西尾署の警部補(52)が業務のため同署に来たパチンコ店の二十代の事務員女性に、交際を迫る内容の携帯電話メールを一方的に数十回も送りつけるストーカー行為をしていたことが分かった。警部補は県警監察官室から事情聴取を受けた後、自殺した。警視庁の巡査長がストーカー行為の果てに女性を射殺した事件があったばかりだが、監察官室は「調査が終わらないうちに死亡した。再調査はしない」と話している。

 関係者によると、この警部補は西尾署生活安全課に勤務し、パチンコの新しい台の検査など許認可を担当。八月下旬、業務に必要な書類を取りに同署を訪れたパチンコ店の事務員女性に、「こっちには許認可権がある」という趣旨の話をし、無理やり携帯電話のメールアドレスを聞き出した。

 警部補はその直後から九月初めにかけ、一日最高十回程度、全部で数十回、この女性に繰り返しメールを送りつけた。メールの内容は女性に交際を迫り、わいせつな中身も含まれていた。

 女性の車に乗り込もうとしたこともあったといい、女性は警視庁の警察官によるストーカー事件があったことから怖くなり、勤務先のパチンコ店の会社に相談。会社側は顧問弁護士を通じ、警部補を異動させ、女性に近づかせないことなどを求めた。

 県警監察官室は今月上旬、二度にわたり警部補から事情を聴いたところ、警部補はメールを送りつけたことなど事実関係を認めた。しかし、今月十五日朝、自宅で首をつって自殺しているのが見つかった。遺書はなく、自殺の理由ははっきりしていない。

 監察官室はこうした事実を認めた上で、警部補を異動させる準備をしていたとし「調査中だったので犯罪になるかどうかは分からないが、職務上の立場を利用してメールアドレスを聞き出したので、規律違反にあたる」と話している。

(中日新聞)

 

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