ドームやきものワールド
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【社会】厚労省資料に患者実名 薬害肝炎、当初は「個人情報ない」2007年10月21日 朝刊 薬害肝炎の原因となった血液製剤フィブリノゲンを投与後にC型肝炎を発症した四百十八人に対し、製薬会社が事実関係を伝えていなかったとされる問題で、このうち少なくとも一人の患者の実名が記載された資料が厚生労働省内に保管されていたことが二十日、同省の内部調査で分かった。 厚労省は「患者個人を特定する情報を国は持っていない」と説明していた。一部の患者のイニシャルや医療機関、医師名などが記載された資料が見つかったことも分かっており、厚労省の対応に批判が高まりそうだ。 厚労省によると、見つかったのは四百十八人の一部について、医療機関が旧ミドリ十字(現田辺三菱製薬)に提出した個別の報告書。 患者の実名が記載されていたものが一件見つかったほか、イニシャルが書かれたものも複数あり、医療機関名や医師名なども記載されていたという。 患者を診察した医療機関による報告のため、厚労省幹部は「患者は自分が感染したことは知っていると思われるが、フィブリノゲンを投与されたことを病院から説明されたかどうかは分からない」としている。 ミドリ十字を引き継いだ三菱ウェルファーマが二〇〇二年八月、医療機関からの報告書を厚労省に提出。同省は当時、個人名やイニシャルを黒塗りにして公表したが、現在の厚労省医薬食品局の担当者は当時の経緯を詳しく知らず、個人情報が記載された資料が省内に保管されていることや公表されていたことを知らなかったという。 担当者は今月十七日、民主党のヒアリングで「個人情報は国にない」などと説明していた。
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