2007年10月22日(月)
医師の待遇改善 シンポジウムで訴え 「長時間労働はミス誘発」と指摘
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小児医療の現状について考えたシンポジウム=甲斐・敷島総合文化会館 |
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山梨小児医療を考える会(田中聡顕代表)は二十一日、甲斐・敷島総合文化会館でシンポジウムin山梨「山梨の小児医療を考える」を開いた。医師不足や医療の地域格差が叫ばれる中、小児科医らが過酷な労働環境や医療費抑制の影響について話し、医師の働きやすい環境づくりを訴えた。
母親や医師ら約七十人が参加。げんきキッズクリニック(昭和町)の宮本直彦医師は勤務医時代を振り返り、「長時間労働が横行し、睡眠もままならないのが実情。医療ミスの原因にもなる」と医療の現状と課題について話した。
国の医療費抑制策について、みぞべこどもクリニック(甲府市)の溝部達子医師は「病名や治療の種類ごとに医療費を定額にする包括払い制度により、検査や治療が行いにくくなっている」とし、患者が希望する医療が行えない実情を紹介。ルポライターの矢吹紀人さんは「日本の医師数は先進国の中で最低レベル。これではまともな医療を受けられない。政府は医療に対してもっと予算を使うべきだ」と指摘した。
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