<WORK LIFE>
◇グループ社員向けに保育所
京王電鉄は、パート、アルバイト職員も含めたグループ社員向けの保育所「サクラさーくる」を開設した。
本社近くの自社ビル内にあり、男女問わず社員・職員なら誰でも利用できる。仕事と育児の両立を手助けする狙いだ。
子育てしながら働きやすい環境について社内調査した結果、電鉄本社や百貨店、京王ストアなどの関連会社が多い東京都多摩市に保育所があれば、利用したいという声が多かった。
福利厚生としては未知の分野だったが、「子育て支援に対し、会社の本気度を示す象徴的な取り組み」として、昨年9月に設置した。
定員20人程度で、0~6歳(就学前)の児童が対象。運営は専門会社に委託した。公営保育所の受け入れが少ない0~2歳児を中心に、平日午前8時半~午後7時半、土曜日午前9時~午後5時半まで利用する。朝夕1時間程度の延長も可能だ。
10月現在、7人が常時保育を利用し、一時保育には95人が登録した。
京王ビジネスサポートの古屋圭子統括マネージャーは「会社が手がける子育て支援事業は、学生が会社を選ぶ際のポイントになっている」と指摘する。
京王はこのほか、09年度までの「次世代の行動目標」を策定した。男性の育休取得促進や子供の職場見学促進などを掲げている。
女性は育休を100%取得しているのに対し、正社員の9割以上を占める男性は利用がゼロ。上司らの意識改革を通し、育休を申請しやすい環境作りを目指している。【辻本貴洋】
毎日新聞 2007年10月22日 東京朝刊