「和菓子の万寿や」製品をご愛顧いただいている皆様へ
赤福「むきあん」使用問題に関するお詫びとお知らせ
謹啓 時下ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。平素は弊社製品をご愛顧いただき、ありがたく厚くお礼申し上げます。
今回発覚いたしました株式会社赤福の一連の法令違反問題に関連して、過去に弊社が同社より“赤福餅”の再生品(通称「むきあん」)を購入していたと実名で報道され、皆様に大変なご心配とご迷惑をおかけしましたことを心よりお詫び申し上げます。また、この報道以降、弊社製品をお取り扱いいただいている多くの店舗で製品の撤去が行なわれ、大変ご不便をおかけいたしておりますことを重ねてお詫び申し上げますと共に、非常に残念に思っております。この件に関する経緯や現状などについてご説明させていただきます。
【経緯】
弊社は、2000年5月から2007年1月までの期間、株式会社赤福より「むきあん」と称する加糖餡を購入し、弊社で使用するこし餡の原料の一部(全体の約3割)として使用しておりました。当時、こし餡を使用した製品の品目は約50品目でした。
「むきあん」には、これまでの報道によりますと、店舗より回収された“赤福餅”の再生品が含まれていた疑いがあります。弊社では、こうした事実を株式会社赤福より知らされずに正常な半製品として「むきあん」を購入し使用しておりました。弊社では「むきあん」を他の原材料、半製品と同様に目視による受け入れ検査の後、加熱、加工し、加工後の完成品は、弊社自主基準による外観および官能(食味)検査ならびに抜き取り方式による微生物検査を経て出荷致しておりました。しかし結果的にこのような事態でご迷惑をおかけしましたのは、弊社の注意不足と反省いたしております。
なお、この製造プロセスが行われていた期間中、こし餡を使用した弊社の製品に関して重大な製品事故は起こっておりません。「むきあん」を巡るこの製造プロセスは2007年1月まで行われ、現在は行われておりません。
【現状】
弊社では製造しております製品の品質と安全性について自信と責任を持っております。現在流通しております弊社の製品には、株式会社赤福より購入した原料、半製品は一切使用されておりません。弊社では報道のあった後も平常通りの生産、供給活動を行なっておりますが、お取引先様のご判断により今日現在多くの店舗から弊社製品が撤去されてしまっておりますので、お客様におかれましては非常にお買い求めになりにくい状況となっております。誠に申し訳ございません。
【コンプライアンス(法令順守)の確認状況】
弊社は、10月19日に東海農政局、伊勢保健所らによる任意調査(JAS法と食品衛生法の順守状況について)にご協力させていただきました。現在は当局よりその調査結果が出るのを待っている状況でありますが、当局によれば正式な調査結果の発表までには日数がかかるとのことでした。これは、今回の調査が株式会社赤福への調査の一環でもあり、全体の調査規模が大きいことが一因と想像しております。
【弊社と株式会社赤福との関係】
これまでの一部の報道では、弊社が株式会社赤福の子会社または同一の経営下にあるかのように報じられましたが、実際は、間接的に資本のつながりを持つ「関係会社」が正しく、また経営的にも少なくとも10年以上にわたり完全に独立した企業として運営されてまいりました。株式会社赤福は弊社の株式を一切保有しておらず、また同社と弊社には共通の役員は一人もおりません。弊社は、株式会社赤福に従属する会社ではなかったことをご理解ください。
【最後に】
弊社では、食品メーカーとしてのコンプライアンス(法令順守)と社会的責任を旨として事業活動をしてまいりました。弊社とも資本関係がある株式会社赤福による今回の事件については、全容が明らかになるにつれ大変驚いていると同時に悲しく思っております。私どもは、一日も早く弊社に違法性が無かったことが証明され、弊社製品がまた平常通り多くの消費者の皆様にお求めいただける状態に戻れることを切に願い、また心待ちにしております。しばらくの間大変ご不便とご心配をおかけしますが、どうか今後とも弊社製品をご愛顧いただき、また弊社にご支援を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
敬具
平成19年10月20日
株式会社 和菓子の万寿や
代表取締役社長 浜田吉司
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