子供の一貫した医療と療育体制を整えた「道立子ども総合医療・療育センター」が9月1日、札幌市手稲区に開設される。従来は2施設で行っていた医療と療育を1施設に統合し、機能を強化。一体的な対応ができると期待されている。
これまで、高度医療は道立小児総合保健センター(小樽市)、リハビリなどの療育は道立札幌肢体不自由児総合療育センター(同区)が担っていた。保健センターで治療した子供が、機能回復や障害軽減のために療育センターに移らなければならないなどの不便があった。統合により、両施設は閉鎖される。
新施設の愛称は「コドモックル」。従来の施設が小児科などそれぞれ7診療科ずつだったのに加え、出生前から対応する産科などを新設して計16診療科にした。内部には、生命の危険のある胎児や新生児を診る「特定機能周産期母子医療センター」▽先天性心疾患に高度な医療を施す「循環器病センター」▽科学的なリハビリなどをする「総合発達支援センター」などを置く。
建物は地上4階・地下1階で延べ床面積は1万8000平方メートル。215床。医師43人、看護師と助産師計200人など職員は334人。25日に高橋はるみ知事らが出席して落成記念式典が開かれる。【去石信一】
毎日新聞 2007年8月22日