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自殺未遂の安田「死ぬ気で頑張る」
プロレスラーの安田忠夫(44)が20日、都内の病院で「死ぬ気で頑張る」と再起への決意を語った。4日夜に自殺を図って以来、初めて心境を告白。人生に絶望して死を選んだが、長女の必死の看病を受け、生きる気持ちを取り戻した。週明けに脳のMRI(磁気共鳴画像装置)検査を行い、異常がなければ来週中にも退院できる見込み。退院後は12月20日のIGF有明コロシアム大会出場を目指して練習を積む。
ベッドの上の安田は01年の猪木祭でレバンナを破ったときのTシャツを着ていた。自殺未遂から16日。すでに言葉ははっきりとしていた。
安田「地獄のえんまさまにまでキックアウト(フォールの体勢から脱出すること)されるとはね。なくしたはずの命。これからは死ぬ気で頑張るよ」。
4日の夜に都内の自宅アパートで練炭自殺を図った。直前に遺書代わりのメールを友人に送信。それを見た新日本の田山正雄レフェリーに救出され、一命を取り留めた。
安田「ハッスルみたいに架空の役を演じられればいいけど、オレが『借金王』で売るのは、現実も少し入っているからね。1人になると落ち込むんだ。人生がいやになって『もう、どうでもいいや』と思ってね」。
運ばれた病院では田山レフェリーや故橋本真也さんの家族の看病を受けた。そして安田の気持ちを大きく変えたのは、仕事を休んで看病を続けてくれたレースクイーンの長女AYAMIさん(20=本名・彩美)の叱責(しっせき)だった。
安田「娘に『自殺するぐらいなら、なんで死に物狂いでやらないの。助けてくれる人もこんなにいるのに』と怒られてね。ショックだったよ。離婚して、向こう(前妻)側に行ったから、娘がオレの所に来るのは小遣いを渡すときだけかなとバカなことも思ったけど、バカはオレの方だった」。
後遺症が出る可能性も残すため現在も午前中に約1時間半、高酸素室で治療を受ける。しかし、18日からは病室のある4階から1階まで1日20往復以上して、体力回復を図っている。
安田「(アントニオ)猪木会長から『面倒は見てやるから、娘を泣かすようなことはするな』と言葉をいただいてね。だからチャンスをもらえるように、準備しようと思っているんだ」。
週明けに検査を行い、問題がなければ来週中にも退院できる。
安田「たぶん住んでいた家も出なきゃいけないし、これからの方が厳しく、苦しいと思う。でも今は正面からぶつかれる自信がある」。
娘のため、仲間のために、生まれ変わって恩返しがしたい-。それが安田の生きていく希望になった。【来田岳彦】
[2007年10月21日9時14分 紙面から]
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