2007年10月21日 12時50分更新
妊娠中の女性を救急搬送した際、産婦人科で診察を受けたことがない女性はかかりつけの医者がいる女性とくらべ病院から受け入れを断られるケースが多いことが茨城県の調査でわかりました。
この調査は奈良県で救急車を呼んだ妊娠中の女性が病院から相次いで受け入れを断られ流産した問題を受けて、茨城県が救急搬送された女性の受け入れの実態を把握しようと行いました。
それによりますと去年1月から今年8月までに県内の26の消防本部が行った妊婦の救急搬送は651件でした。
このうちかかりつけの産婦人科医がいる女性が救急搬送されたケースでは全体のおよそ10%で病院側から最も多いときで4回受け入れを断られました。
これに対し産婦人科で診察を受けたことがない女性の救急搬送では受け入れを拒否されたケースがおよそ24%にのぼり、かかりつけの医者がいる場合の2倍余りに上りました。
中には病院が見つかるまでに15回にわたって受け入れを断られたケースもあったということです。 茨城県によりますと診察を受けたことがない妊婦の場合、既往歴や胎児の状態など安全なお産に必要な情報がわからないため病院が受け入れに消極的になる傾向があるということです。
このため茨城県では妊娠中の女性にあらかじめ産婦人科の診察を受けてほしいと呼びかけています。