老舗和菓子メーカー赤福(三重県伊勢市)の不正再出荷問題で、同社が売れ残りは冷凍保管後に販売していたという従来の説明と異なり、一部は冷凍せずに包装し直し、再出荷していたことが二十日、新たに分かった。名古屋工場(名古屋市中川区)の関係者が同市の調査に対して認めているという。
三重県は十八日、十九日にも食品衛生法に基づき同本社に立ち入り検査に入ったが、冷凍管理していない商品の再出荷という新たな問題などの実態解明のため、二十日午後、同本社に再度の立ち入りに踏み切った。
赤福はこれまで「冷凍保存で品質が保持できる」と説明していた。冷凍しなかった回収商品は、翌日の日付を付けて再出荷されていたとみられ、県は消費期限切れの状態で販売されていた可能性もあるとみて確認を急いでいる。
製造した商品を冷凍後、再包装し日付をずらす「まき直し」についても赤福は九月の検査の際、三重県や名古屋市に「名古屋工場ではしていない」と答えていたが、その後、名古屋工場でも行われていたことを認めたという。
同社は「すべて社内調査中で現在はコメントできない」としている。
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