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周囲の監視の目は相変わらず−。序ノ口力士、時太山(17、本名斉藤俊さん)の急死事件で「相撲協会の信用を失墜させた」として前時津風親方(57、元小結双津竜)が解雇処分になって19日でちょうど2週間が経過した。
この日は秋巡業の3度目の出発日。所属の豊ノ島、時天空らは付け人とともに20日に巡業が行われる奈良県橿原市に出発し、残留組は十両の霜鳳ら10人弱。部屋はすっかり事件以前の静けさを取り戻していた。しかし、部屋の周辺には、さすがに今月初めの処分前に比べると人数は激減したが、いまだにカメラを持ったマスコミ関係者が早朝から深夜近くまでタムロしている。
このため、解雇された後も、部屋の3階に祐賀子夫人とともにとどまっている前時津風親方は一歩も外に出られず、籠城したまま。身心ともに相当追い詰められているようで、部屋の関係者は「もうオレは大相撲界とは無縁の人間なのに、マスコミは何を狙っているんだろう。胸を張って表に出れるような状態じゃないのはわかっているけど、これでは病院にクスリをもらいにも行けない。いい加減にしてほしい、と前親方は悲鳴をあげています。去年の夏には脳梗塞(こうそく)で倒れたこともあり、体調もかなり悪そうだ」ともらしている。
すでに部屋のことは急遽(きゅうきょ)、現役を引退して継承した新時津風親方(元幕内時津海)にバトンタッチを完了。あとは現在使用中の師匠専用の住まいを明け渡すだけになっているが、これでは明け渡したくても次の引っ越し先が探せない。
「一応、来月下旬までには出ていく約束だそうです。これからは一市民としてひっそりと生きていくつもりだと話していますが、愛知県警の捜査の方も続いており、静かに暮らすのはまだ先のことになりそうですね」と後援会関係者も話している。事件の余波が収まるのはいつのことだろうか。
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