2007/10/20

業務連絡

 またもやネコとは関係ありません。
 響の日記でもないです。私用御免なさい。他に書く場所が思い当たらなかったので。


 小説の更新を再開したい熱が高まっています。
 来月半ばから、以前ほどではないにしても、週に何日かは更新しようと思っています。
 で。
 …何から書くべきか、正直困惑中です。
 個人的に未完のまま作品を放置するのは苦手なので、連載途中のものを片付ける事から始めようとは思っているんですが…。
 一番、「続きお願いします」なメールやコメントが来るのは、別名義サイトの方の、「阿呆わんこ×ぼっちゃん」ネタ。んで、次が、二進法続編で、次いで某兄弟モノ。
 その次が「崖っぷち」&「カルア」で、次いで過去完結作品の続編等。んで、全く需要がないのが、「終わりの季節」w(あ、過去にひとりだけ…名指しで「終わりの季節の続きを!」とメールくださった方がいらっしゃいまして、死ぬほど嬉しかったです。有難うございます)
 個人的には、「終わりの季節」の続きと、「からっぽ」(誰も覚えてねぇよ、そんな短編w)の本編を最優先したいなぁと思っているのですが…小心なので、多分、ニーズあるとこから、取り組んでいくんだろうなぁと思われます。はい。
 
 で。サイトを全て(全部を知ってる人はいないと思いますが…ENDと、某月の絵のとこ、とうちゃん迎えにくるとこ、等です)統合しようと思っているのですが…どう、でしょう。
 やっぱり…月のとこの読者さんとか、僕が管理人だって知ったら、げんなりしちゃったりします、かね…?
 遊里を統合した時、結構な苦情が来てしまったので、もしかしたらやめておいた方がいいのかなぁ、なんて思っていたりもするのですが。
 逆に月のとこを知らない人が、統合後にアレを読んでも…ドン引きするんじゃないか、とw
 
 うーん。やっぱり双方は相容れない、感じでしょうか?
 率直な意見を聞かせて頂けると、助かります。
 
 参照リンク
 
 月のとこ http://50.halfmoon.jp/0/

 深沢時代からの読者さんとか「二進法や遊里はちょっと…」て方は読まない方が安全です。
 それらを大幅に上回る間違ったBL観が満載になってますw。いや…おちょくってるわけでは…。

未分類 | 13:14

2007/10/20

びっくりした…

「熊はなんかローソンに行くと勝手についてくる、決して集めたりはしていない!」

 って、メール来たから。
 何もツッコんでないのに。あの写メに対して。 

 んで、もしかして、このサイト、見られてる…?って不安になって…もう消さないって約束したのに、また記事消した。御免なさい。(てか…だ、大丈夫かな、ちょっと不安)
 もし万が一、見てても…絶対言わないだろうからなぁ、○○さんは。

 もし見てたら…御免なさい。ほんとに御免なさい。
 ネタにするとか、有り得ないですよね。
 すみません。
 でも…許してください。
 他でノロケられないから、うっかりこんな屈折した方法を取ってしまうのです。
 そんくらい、脳内ヤラレてるんです。
 こうすることで…バランス取ってるんですよ…。
(↑↑全然言い訳になってない…)

 で。
 びくびくしつつ、更にメール内容を晒してしまいます(オイ
 だって、僕だけの胸にしまっておくには…(自主規制)

 タイトル: なにもいってないのに、、
「そんな全力で否定しなくてもwww
リラックマ、ほんとに好きなんですねー(・∀・)ニヤニヤ
 風邪、大丈夫ですかー?来週末は鍋で温まるしか」

 :Re なにもいってないのに、、 
「あれはローソンの店員が勝手に入れてくるだけだ!!!別にゴミとしてリストラしても!!
 鍋いいな~今度は何鍋にするんだ?」

 :らめぇえっ
「顔のついてるもの捨てたら駄目って、先生言ってた。
 だから大切に使わないと。(←どんなキャラだよw)
 鍋、まだキムチのもと残ってるのでは?」

 :Reらめぇえっ
「何処の先生だw(←大変、浩輔さんまでw使ってるwww)
まぁ、今週でキャンペーンも終わりっぽいが。くじの商品に鍋があったのが気になってたとかは言わないw
(←あ、また…)さすがにだまされてる気がしてきた。キムチのもとはまだあるね、でも同じのだと飽きないか?」

 :自分は
「平気ですが。でも…すき焼きもしてみたいかもです」  ←いまここ


 てか…どうしてそんなに(ry

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 サンプルに反応してくださった方へ
(以下別所から転載、ねことは関係ありません)

 今日も練習してみました。
 段々と、どれ位緩めたら丁度よく挽けるのか判ってきた感じ。豆の硬さにもよると思うけど。
 実際に目で見て調節できるので、そういう意味でも透明なミルは便利かもです。見た目、木製のやつのが渋くていいけど。

 で、今日は、待望の某所で購入した豆が届きましたよ。20~21時指定配達なのに、何故か18時に(笑
 意外な事に真空パックされていて(新鮮な豆は真空パックしないほうが…って書いてる店多い気がしたので少し不安に…)軽く拍子抜け。
 袋を破いてみると、香りもそんなに「おおッ」って感動するほど、強くありませんでした。 
 ただ、見た目は凄いきれいでした。油浮いたりしてないし、粒揃いで、こんがり色づいてる。
 「大丈夫かな~」と不安になりつつ、ミルへ大さじ四杯分になりそうな量の豆を投入。ゴリゴリします。
 相変わらずちょっと手間いりますが、それがまた楽しい。丁度湯が沸く頃に挽き終わると嬉しくなります。

 んで、フィルターのうえに載せて平らにして、湯を垂らすと…。
 おおッ。すげーッ。
 めちゃめちゃ膨らみました。ハンバーグどころではないくらい。
 びっくりした。蒸らし後、二投目を入れたときには、信じられないくらいの泡が、「ぷくーっ」って。
 ほんと、話に聞いたとおり、きれいにムース状の泡が風船みたいに丸く膨らみます。
 それを見て、期待度↑ 
 焦らないように、ゆっくりのの字をかいてゆきます。
 昨日少し濃すぎたので、今日は少しだけお湯を多めに。
 カップに入れて、匂いを確かめる。
 うーん。想像していたほど、ここでも香りはしないです。
 昨日まで使ってた、ハンズで購入した古い豆のほうが、寧ろ匂いは美味しそうだったw
で、ゆっくり口をつけると…ここでもそこまでの感動はない。
 確かに凄く呑みやすい感じがした、けど、言うほどそこまで甘みを感じない、というか。(あ、コロンビアのスプレモナリーニョ、っていう結構甘いといわれている豆、なんです。最初は呑み易そうな定番っぽいのから試してみた方がいいのかなーって思って)一口飲んだだけで、「うわッ、全然違うッ」っていうような味の違いは感じない、というか。
 ちょっとがっかりしかけたんだけど…なんていうんだろう、呑み終わったあとの後味は、「これって珈琲の味?」って不思議になるくらいに甘かった。
 砂糖やお菓子食べた時の甘さと違って、まるい感じの、強すぎない謎の甘さ、だ。
 何だか凄く呑みやすくて、気付くとカップに口を運んでしまう。あっという間に、二杯分、呑みきってしまう危険な呑み易さだった。
 口内の甘さは飲み終わった後も、そのまま何時間も持続。それも、決して鬱陶しい甘さじゃなくて、何か、凄く心地いい、いつまでも感じていたいような甘さ。
 早く歯を磨かなくては…って思ったけど、なかなか歯磨きにいけない位に、心地の良い甘さだった。
 
 珈琲、凄いなぁ。
 こんなに繊細で複雑な味がする飲み物だなんて、全然知らなかった。
 カフェも喫茶店も行かないし、食後に出される珈琲とか、呑んで旨いと思ったことなんてなかったから。
 でも良く考えてみたら、メニュー表に、銘柄ではなく、「ウィスキー」としか書いてないような店でウィスキー、頼もうと思わない、し。 それと同じで、メニュー表に「珈琲」としか書いてない店の珈琲に、「自分に合う味」を期待するのは…無理な話なのかもしれない。

 あと一年は(←もう落ちる気でいるw)試験勉強、続くから平日は酒、飲めないし。
 ちょっとハマってみるのもいいかもしれないなぁ。
 奥が深そうで、抜けられなくなりそうだけど…。  
 
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未分類 | 01:22

2007/10/17

御免なさい、、

 消去&要約、御免なさい。
 
 二日目前半の日記を読み返していたら、何だか堪らなく照れくさくなってしまって…そんで、「あぁ、俺、阿呆過ぎ…」って、急に我にかえってしまったのです。
 かなり恥ずかしい人間だよなぁって思って。
 
 そんで、ちょっと自粛しようって思ったのです。
 今後は出来るだけ途中で削除したりしなくて済むよう、抑え目に書くように頑張ります。
 

 こんな反省文を書いておきながら、僕は今日も全開日和ってしまっています。
 学校帰りにハンズに行って、浩輔さんの家に持て行く用のミル、ケトル、ドリッパー、サーバー×2、小さいサイズのサーモマグを購入。
 そろそろ生ジュースも時期的にアレかなぁ、と思って。
 温かい飲み物って、なんか幸せな気分になれますよね。
 浩輔さんの大好きな紅茶、あと、旅の土産に買ってきた珈琲。
 美味しく淹れられるように頑張って練習しようと思います。

 そうそう、ハンズ、もうツリーが並んでました。
 早速浩輔さんに写メ。
 次に逢う時に、一緒に見に行こうって返事が来ました。
 またひとつ楽しみが増えたよ。

にっき。 | 23:46

2007/10/17

何か急に…

 ノロケ日記書くの恥ずかしくなってきたw

 別件で趣味の日記を始めたので…、こっちは暫く疎かになってしまうかも。

 旅行要約

 二日目

【朝飯】 意外と旨かった
 
【近所のショッピングモールへ】 サンダル購入

【プール】 浩輔さん、超嬉しそう

 ジャングルクルーズっぽい謎のプール。
 白人の子供連れが大半。人少ない。
 ウォータースライダーの周り以外、殆ど誰もいない。
 オトナゲない僕らは…マジ泳ぎでかくれんぼとかして遊んだ。浩輔さん、陸にあがって探す、とかいうズルをしやがった。
 水球も面白かった。
 小さめコート、弾二つ使用。主に相手の手前に落とし、いかにでかい水柱を作って顔に掛けるか、っていう間違った遊び方。
 うっかり手を滑らせ…浩輔さんの顔面に思いっきりぶつけてしまった…。
 怒られるかなぁって思ったけど、半笑いで許してくれた。
 代わりに水中でプロレス技掛けられた。
 ジャイアントスイング→気持ちいい
 バックドロップボム→鼻に水入って死ぬ
 よお判らん投げ技→やめてください、マジで

【プライベートビーチ】 めちゃめちゃきれい。

 はじめて透明な海水見た。二人とも感動。
 おまけに人いない。日本人ゼロ。ていうか…マジ、人いない。ただし、超遠浅。おまけに、途中から珊瑚礁だらけで素足で歩けなくなる。何か対策を考えねば、って思った。

【昼飯】 抜き
 
 つか、はしゃぎすぎて食い忘れた。
 気付いたら夜。
 この日は一日中泳いでた。

【夕方、再度ショッピングモールへ】

 スーパーマーケット発見
 アクア(現地のミネラルウォーター)めちゃ安!!
 でかいの買って帰る。
 浩輔さんの歯ブラシとか、怪しいお菓子とか、色々購入。ちなみに現地の大人用歯ブラシはデカすぎて使えません。赤ちゃん用買った。
 そんで…超巨大なフロートを購入。
 二人乗り。ひとの目?いいんです。ビーチリゾートに二人っきりで来てる時点で、既に歩くカミングアウトなんでw

【夜飯】

 現地料理。予約しておいたら、眺めのいい席とっておいてくれた。屋台形式になってて好きなもの好きなだけ食べられる。野外で、民族舞踊と演奏が楽しめるとこ。ビアガーデンっぽくて楽しい。
 シーフード(ロブスターとか謎の魚とか)激ウマ。
 浩輔さんも、気に入ったみたいだった。辛いの一杯あったしね。

【その後】
 
 部屋に戻って、二人揃って即寝落ち。
 健全な感じでw  

にっき。 | 00:32

2007/10/14

いちにちめ 後篇

ファイル 13-1.jpgファイル 13-2.jpgファイル 13-3.jpgファイル 13-5.jpg

 無事に着陸後、機外へ。
 現地到着は午後11時過ぎ。
 日本時間だと…もう日付変わっちゃってる感じ、だ。
(日本との時差は-1時間。なんか少し損した気分?)
ゲートを抜けると、もわぁっとした熱気と、まとわりつくような湿度の高いねっとりした空気に包まれる。
 匂いも、今までに嗅いだ事のないような匂いがした。
「わ…なんか…別の国に来たーって感じですね」
 振り返ってそう言うと、浩輔さんは未だ眠たそうにぼーっとした表情をしていた。
「どうせ早くいったって、混んでる」そう言って浩輔さんが最後まで立ち上がらなかったせいで、僕らはほぼ最後尾だった。
 その上、他のゲートから出てきた人たち(頭に布を巻いてたり浅黒い肌をしてたりしてたので、多分そーゆー国のひと)も合流してきて、うっかり僕らの前に居たはずの日本人の列を見失ってしまう。
 おかげで間違えてビザ所持しているひと専用の入国カウンターに並んでしまいそうになった。
 ギリギリのとこで「おかしい」ってことに気付いて、日本人の姿を探す。
 僕ら以外にもさまよってるグループが居て、一緒に看板を探して、なんとか他の日本人と合流する事が出来た。
 空港税を支払って、入国審査の列に並ぶ。
 夜中のせいか、空いてるゲートが凄い少なくて物凄く時間が掛かった。
 その間、周りを見渡してみると、見事に女子グループばかりだった。
 20代~30代くらいの、OL風の女のひと3人~4人くらいが凄く多い。
「まぁ、一番金持ってるんだろうなぁ、あの世代が」って浩輔さんは苦笑いしていた。
 浩輔さんが以前付き合ってた女の人とかも、海外旅行、かなり行ってたらしい。
 実家住まいのOLだと、給料=全額お小遣い、なんてヤツも多いからって。その言葉に、軽い侮蔑が含まれてるような気がしたので、僕は慌てて否定しておいた。
「いやいや。そんな事ないですよ。OLさんだっておうちにお金入れてるおりこうさんだって多いんじゃないですかね、今は。景気悪いですし」
 どうも浩輔さんのOL像は、何かが間違っているというか…おかしな偏見が混ざってるというか。
 まぁ…過去に何か辛い目に遭ったのかもしれないけど、ちょっと同意しかねる部分が多い。(て言っても僕は、OLさんの知り合いとか居ないから…本物のOLさんがどんな感じなのか、全然わかんないけど)
「どうせいつでも有給使えたりするんだろうな。いい身分だよな」
 声をひそめもせず、そんな事を言う浩輔さん。
「わ、何言ってるんですか。駄目ですよ。そんなワケの判んない決めつけは…」
 慌てて黙らせようとしたけど、浩輔さんは以前付き合ってた彼女さん達が、いかに適当に「休み」を捻出していたかを語り始めてしまった。
「うーん、まぁ…それは、その人達が特殊なのですよ…」
 うーん、一体どんな人達と付き合ってたんだろう…。
 男兄弟で育った上に男子校生活が長く、更に女子の極端に少ない国立大の医学部に進んだ浩輔さんの『女は苦手病』。
 絶対何かの誤解とかそーゆーものから生まれてるような気がするんだけど…まぁ、そのお陰で現在の浩輔さんがある訳で。
 心の中でそっと彼女たちに対し、GJと親指立ててしまいそうな自分が嫌になる。
そんで、自分で働いて得た給料を全額お小遣いにして豪遊してる彼女達以上に、バイトもせずに浩輔さんにお小遣い貰ってる僕のがどんだけダメな生き物だろうって考えて、軽く鬱になりそうだった。
 天井に設置された古めかしいテレビから流れるボクシングの試合中継を眺めつつ、そんな無駄話してると、やっと僕らの番が来た。
 ドキドキしつつ、パスポートを差し出すと、特に何も聞かれる事なく、簡単に判子を押してもらえた。
 オーストラリアの時は、何か聞かれた気がするけど。
 この国は荷物検査とかもそうなんだけど、結構アバウトな感じだ。(帰りなんて出国前の荷物検査、ペットボトル持ち込んでも注意されなかったしね。流石に搭乗前の検査でひっかかったけど)
 審査を終えると、いよいよ出国。
 開けた場所に出るとまず最初に、「PORTER」と胸に書かれた水色の制服らしきものを着た男達が目に入ってきた。
「コンバンハー」
 親しげな笑顔で近づいてくる男たち。そして、僕らに名前を尋ねてくる。
 この空港には日本の空港のように、荷物がぐるぐる回って流れてくるベルトコンベアーみたいなモノは存在しない。
 機内から運び出された荷物は、むき出しで床に転がされているのだ。その中から彼らが荷物を探し出してくれるらしい。 
 荷物を見つけた彼らは、にこやかな笑顔で乗客に付き添い出口までそれを運んで行こうとする。
 その姿を見て、僕は「もしや…これが噂の…」と、旅行の栞に書かれていた文章を思い出した。
「オハコビシマス」
 僕らの荷物を探し出し、笑顔を向ける男。
「ああ、頼む」
 そんな浩輔さんの言葉をさえぎるように、慌てて「No!!No Thankyou!!」と叫んで、男の手から荷物をふんだくる。
 折角探してくれたのに申し訳ないけど…彼ら偽職員にチップを振舞ってやる気はなかった。
 がっかりした表情で去っていく男たち。次の獲物を探そうと、更に荷物の前で他の乗客に笑顔を作っている。
「なんだ。折角運んでくれるって言ってるのに」
「駄目です。あの人達、勝手に荷物運んで運び賃要求する偽職員ですよ。書いてあったじゃないですか。日程表に。って…あぁ、浩輔さん、読んでないのか。あのね、あれ、チップ泥棒みたいなもんですから。相手にしちゃ駄目って、書いてあったんですよ。旅行日程表に。あーあ、騙されちゃってるひと、いるなぁ。幾らとられるんだろ…。うーん、浩輔さんみたいに注意書き読まないひと、他にも居るんですねぇ」
 渋々財布を出してる白髪頭のおじさんを眺めつつ、僕は小さく溜息を吐く。
「いや。読まないよ、普通そんなもの」
 浩輔さんは、お前みたいに隅々まで読んで、ライン引っ張ってるヤツのがレアだ、って悪態をついた。
「さって。そんな事はどうでもいいです。えーと…僕らの現地ガイドさんは何処かなぁ」
 夜の空港。ぐるっと周囲を見渡すと、色とりどりのアロハシャツみたいなのを着た人たちが目に飛び込んできた。
 その柄は、よく見ると「J○B」とか「H○S」とか旅行会社のロゴで出来ている。
「判りやすッ」
 思わずその余りの判り易さに脱力してしまいそうになる。
「な。だから言っただろう。どうせすぐに判るって」
 妙に得意げな浩輔さん。僕は「はぁ、そーですね」と力ない相槌を打つ。
 彼らは僕らの荷物についてる旅行会社のタグを目ざとく見つけると、「お待ちしておりました~」と流暢な日本語で話しかけてくる。
「宿泊先とお名前、教えて頂けますか?」
 そう言われ、僕らはホテルの名前と自分たちの名前を告げる。
 どうやらホテル毎に担当ガイドが決まっているらしく、一人の男が、名簿を手に近づいてきた。
「北見様と柴田様ですね。お待ちしておりました。皆様揃い次第移動しますので、こちらで少々お待ち下さい」
 発音とか、妙に滑らかな日本語だった。カタカナ表記する必要がないくらいにw
「日本語上手いなー」
 自分のアレな英語力に凹みつつ、皆が揃うのを待つ。
 皆と言っても、同じホテルに宿泊するのはたったの四組。
 すでに僕ら以外に二組(一組は女性三人組、もう一組は女性四人組だった。みんな僕より上、浩輔さんよりは下って感じの)揃ってて、最後の一組を待つ感じ。
 空港の周りにはヤシの木みたいないかにも南国ちっくな大木が沢山植えられていて、電飾や看板も日本とは違う色合い。
 そして、今までに感じた事のないような湿度の高い夜気に包まれながら、自然とテンションが高まってゆく。
「すげー。なんか海外来たーって感じですね」
 そんな当たり前の事を漏らす僕に、浩輔さんは「ああ、何かちょっと嬉しくなってくるな」って同レベルの返事をしてくれた。
 うん、今回の旅は…なんか「一緒の目線で楽しめた」感じがする。
 何て言うんだろう。僕は修学旅行、小学校までしか行ってないけど。
 だけど、その感じ。うん。そんな感じの旅、だったよ。
 超どうでもいい事ではしゃいだり、朝から晩まで目一杯遊び廻ってさ。
 浩輔さんも、僕も、すっかり童心に帰る、って感じだった。
 毎晩くたくたになるまで遊びすぎて、えっちなことする前に大の字になって眠りこけちゃってたし。
 何だろう、やっぱり「真夏」っぽい気候と、「いかにも楽園」って感じの景色がそうさせるのかな。
 早速廻りの景色にアテられちゃってた僕らに、「はい。皆さん揃いましたので、バスまで移動しますねー」とガイドさんが声を掛けて来る。
 最後の客は、母娘、かな。そっくりな顔をした年の離れた女性二人組だった。
「もしかして、男、俺らしか居ないのか?」
 浩輔さんの言葉に、僕は取り敢えず、「ハーレムですね」って答えてみた。
 そしたら二人連れの、おかん風のひとの方に呆れたように笑われてしまった。
 内心では、「うはー、どうしよ。男二人で南の島なんて、ぜってーホモだと思われてるー」って半泣きになってたんだけど(笑
 恥ずかしい気持ちになりつつ、ガイドさんに引率されて旅行会社の名前の入ったワゴンに向かう。
 まぁ…現地の言葉喋れないし仕方ないんだけど。次は普通に個人旅行で行けるようにしたいなぁとか思った。
 ワゴンの中でホテルの鍵が配られて、その国での注意事項とか色んな説明がされた。
 ガイドさんの流暢な日本語を聞きながら、窓の外の景色に目を奪われる。
 日本とはかなり経済状況が違う感じ、だ。
 プレハブみたいな建物が多くて、そして大分原始的に見えた。
 日本の中のどの都市にも似ていないその光景を、僕らは飽きることなく眺め続けた。
 猥雑な感じのしていた街並みが、途中、がらりと雰囲気を変えた。
 マクドナルド、そして、サークルK、大きなDFSの看板もある。
 そう、観光エリアに入ったのだ。
 そして僕らの滞在するホテルは、更に観光に特化した場所。東西をゲートに仕切られており現地の人間の出入りが出来ない地域に建っていた。
 セキュリティチェックを終え、検問を通過すると、急に視界が開けた。
 奇麗に舗装された道路。そして沿道は手入れの行き届いた樹木に飾られている。
 町全体が人工的な楽園。
 何となく、小さく身震いしてしまいそうなくらいに、「出来過ぎた風景」だった。
 そしてワゴンが辿り着いた先は…更に、『人工楽園』という言葉が似合いそうな場所だった。
 手入れの行き届いた庭園と、大きなプール、そしてプライベートビーチ。
 外界から遮断された場所にある、人口の村みたいな巨大なホテル。
 ホテルという言葉から想像するビルのような建物とは全く趣の違う、大きな池に囲まれたオープンエアなエントランス。
 白い壁とアジアっぽいインテリア。暖かな照明に照らしだされたソレは、何だかとても現実離れしているように思えた。 
 チェックインを済ませ、ロビーを抜ける。
 そこには赤っぽい光に照らされ、ぼんやりと浮かび上がる寺院の回廊のようなものがあった。
 民族衣装をアレンジした制服に身を包んだホテルマンに案内されるままに、進んでゆく。
 闇に包まれた周囲を探る事は出来ないけれど、蛙や虫の鳴き声、水の流れる音が、自分たちの歩く場所が「本当にここホテルなのか?」って不思議な気分にさせてくる。
 どれ位歩いただろうか。僕らの部屋は、フロントからはかなり離れた場所にあった。
 全ての部屋がオープンな回廊に面している為、ホテルの部屋というより、離れのような雰囲気だった。
 鍵を開けて中に入ると、思ったよりも現代的な感じの部屋が現れた。
 チップを手渡し荷物を受け取って、「good night」と挨拶を交わす。
 このホテル内での挨拶は、主に英語。敷地内ですれ違う時には、掃除のにいちゃんですら、にっこり笑顔で挨拶してくれる。
 あまりにも「カップル専用」っぽい所や高級感漂う所だと男二人では居辛い気分になるだろうから、そう思い家族向けの大型ホテルにしたせいだろうか。スタッフは皆フレンドリーで、かしこまった感じもせず、凄く居心地が良かった。
 二人っきりになったところで、ジーパン脱ぎ捨てて思いっきりベッドにダイブ。
「汗流さなくちゃな」
 なんて言いながらも、結局二人とも、そのまま起き上がれなくなってしまった。
 ベッドは残念ながら、ツイン。
 しかも、男名前二つだったからかなぁ。間に隙間があって、切なくなった。
 気合で持ち上げて、くっつける。
 久々だなぁ、こんな事するの。
 電気を消して、おやすみなさいのキス。
 その日はエロいこと何もせずに、ただ、抱きあって眠った。 

にっき。 | 03:33

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