Get Ubuntu

10月18日

目次

  1. はじめに
  2. Ubuntu 7.04からのアップグレード
  3. Ubuntu 7.10での新機能
    1. GNOME 2.20
    2. 3Dデスクトップ効果
    3. デスクトップ検索
    4. ユーザの簡単切り替え
    5. UbuntuにおけるFirefoxプラグイン
    6. 動的なスクリーン設定
    7. Xのためのグラフィカルな設定ツール
    8. プリンタインストールの自動化
    9. 制限付きドライバの扱い
    10. NTFSへの書き込み
    11. 省電力機能
    12. ハードディスクの暗号化
    13. セキュリティフレームワークAppArmor
    14. Ubuntu Server用インストールプロファイルの追加
    15. プロファイルを利用した認証設定
    16. シンクライアントサポートの改善
  4. ダウンロード
      1. ヨーロッパ
      2. アジア・太平洋
      3. アフリカ
      4. 北米
      5. 南米
  5. Ubuntuに参加するには
  6. さらなる情報を得るには

※ この文章は http://www.ubuntu.com/getubuntu/releasenotes/710tour を日本語に翻訳したものです。

はじめに

オープンソース/フリーソフトウェアコミュニティによって作成された最新の素晴らしいソフトウェアを提供できることを、Ubuntuチームはうれしく思います。このUbuntu 7.10では、数多くの新しい機能が追加されており、スクリーンショットツアーにてそれらを見ることができます。

Ubuntu 7.04からのアップグレード

Ubuntu 7.04からアップグレードしたい場合は、次のリンク先を参照してください:http://www.ubuntu.com/getubuntu/upgrading

Ubuntu 7.10での新機能

GNOME 2.20

Ubuntu 7.10では、多くの新機能と改良が加えられた、最新かつ最高のGNOME 2.20が含まれています。

3Dデスクトップ効果

Compiz Fusionが標準で有効になりました。この3Dデスクトップ効果は、システムの使い勝手と見た目を大きく改善します。Ubuntu 7.10では、ハードウェアがCompizを利用できるかどうか自動的に判別でき、ハードウェアが対応していなければ旧来のデスクトップ環境で動作します。また、「システム→設定→外観の設定」にある「視覚効果」タブから設定することで、エフェクトを追加することができます。もちろん、完全に無効にすることも可能です。

デスクトップ検索

デスクバーアプレットが標準で導入されるようになりました。ブックマークや検索キーワードを入力してブラウザを開いたり、アドレス帳を検索してメールを送信したりといった、よく利用する操作に気軽にアクセスできます。

  • deskbar-search-jp.png

「Tracker」というデスクトップ検索ツールが追加されました。Trackerを使えばより簡単かつ高速に、文書や写真・音楽・動画・チャットログなどといったファイルを検索できます。Trackerは、検索ダイアログや「ファイルを開く」ウィンドウ・Nautilus・デスクバーアプレット内で利用できます。

ユーザの簡単切り替え

ユーザセッションの切り替えに際して、無意味に何度もユーザ名やパスワードを入力させないように設定できます。複数人で共有しているコンピュータを利用する場合の無駄な時間がなくなります。

  • fast-user-switch-applet-jp.png

UbuntuにおけるFirefoxプラグイン

Firefoxのプラグイン検索ウィザードが改良され、拡張パッケージを簡単に検索・インストールできるようになりました。Ubuntuのシステムと統合されたセキュリティサポートのもとで、利用者はより良いウェブ体験をすることができるようになります:

  • pfs3-jp.png

さらに、Firefoxのアドオンダイアログ上でリンクをクリックするとUbuntuのアプリケーションインストーラが起動するようになりました。パッケージ化されたFirefox拡張機能のリストを閲覧できます。

  • gai-xul-extensions-jp.png

動的なスクリーン設定

ATIやnVidia、Intelなどのさまざまなグラフィックドライバで、X Resize and Rotate Extension (xandr)がサポートされるようになりました。これにより、モニタの動的な検出・ビデオ出力解像度の変更・画面の回転が可能になり、さらにプロジェクタや外部モニタを余計な苦労なしで利用できます。

もしプロジェクタなどを持っていて、以前からMergedFBやXineramaを使っていた場合は、この新機能を利用するためにXの設定を更新する必要があるかもしれません。

Xのためのグラフィカルな設定ツール

コンソール画面に落ちることなく、グラフィックカードのドライバ設定・デフォルト解像度の変更・モニタのリフレッシュレートの変更ができるようになりました。新しく用意されたGUIでは、グラフィックカードやモニタの設定を簡単に調整できます。このツールを使えば、Xineramaモードを利用して、デュアルスクリーンの設定もできます。

  • displayconfig1-jp.png

プリンタインストールの自動化

プリンタを接続して電源を入れるだけで、自動的に設定が行われます。これ以上ないくらい簡単なはずです。

  • printer-auto-detection.png

制限付きドライバの扱い

「制限付きドライバの管理」は、「自分自身はフリーであるにも関わらず、ノンフリーなファームウェアやその他のパッケージを必要とするドライバ」も扱えるようになりました。Broadcomのチップセットを搭載した無線LANカードや、ノートパソコンによく見られるWinmodemを使うのに必要なファームウェアもわずか三クリックで取得・インストールできます(何らかの他の方法でインターネットに接続する必要はあります)。

「制限付きドライバの管理」が、制限付きドライバを使えるハードウェアを検知した場合は、次のようにポップアップウィンドウにて通知されます:

  • r-m-newdrivers.png

NTFSへの書き込み

これまでのUbuntuでは、Windows(NTFS)パーティションは読み込みのみ対応していました。今回のGutsy Gibbonでは読み込みだけでなく、書き込みもサポートします。これはNTFS-3gプロジェクトの成果物です。このことにより、Windows環境とのファイル・文書の共有がとても簡単になります。

省電力機能

dyntick(Dynamic Tick)が導入された最新のLinuxカーネルを採り入れています。これにより、プロセッサの電力消費を抑え、低発熱で使用できるようになりました。ノートパソコンではバッテリで駆動できる時間が伸びますし、ひざを火傷する心配がなくなります。デスクトップパソコンやメディアセンターPCでは、より静かで、発熱を抑えた環境が得られます。

ハードディスクの暗号化

Alternate CDによるインストールであれば、ハードディスク全体(もしくは個々のパーティション)を暗号化できるようになりました。これを利用すれば、常に紛失・盗難を気にしなくてはいけないノートパソコンや携帯機器といったマシンに保存されたデータに対する充分な保護が得られます。ただし、暗号化がデータを保護できるのは、マシンの電源が入っていない時に限られることに気を付けてください。

セキュリティフレームワークAppArmor

使い勝手の良いカーネル技術です。これはアプリケーションが利用できるリソースを限定し、アプリケーションの未知のセキュリティ脆弱性に対抗する、新たな防御層を提供します。この新機能については、AppArmorユーザガイドを参照してください。

Ubuntu Server用インストールプロファイルの追加

新しいコンフィグ済みインストールセットがUbuntu Server CDに追加されました。既存のLAMP、DNSオプションに加えて、メールサーバ、ファイルサーバ、プリンタサーバ、データベースサーバがコンフィグ済みセットとして追加され、良くあるサーバの構築をより簡単に行えるようになっています。

プロファイルベースの認証設定

auth-client-configが追加され、ユーザ認証設定の利用がより簡単になりました。管理者がプロファイルデータベースに事前に登録しておく形で、ひとつのプロファイルをサイト全体のネットワーク認証設定に適用できます。詳しいことはAuthClientConfigを参照してください。

シンクライアントサポートの改善

画像を圧縮することにより、LTSPシンクライアントの動作速度が大幅に改善されました。また、Edubuntuで利用されているシンクライアントログインマネージャであるLDMは、自動ログインや複数サーバにも対応するようになりました。さらに速度をあげるために、転送画像の平文転送も可能になります。

ダウンロード

以下のサイトからISOイメージやtorrentファイルをダウンロードすることができます:

ミラーサイトもあります:

ヨーロッパ

アジア・太平洋

アフリカ

北米

南米

Ubuntuに参加するには

Ubuntuに参加し、貢献したいと思っていただけるなら、貢献方法について書かれた以下のサイトに訪れてください:

さらなる情報を得るには

Ubuntuに関しては、ウェブサイト(日本語)やWiki(日本語)でも詳しい情報が得られます。

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