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米国で大人気だという韓国米…その実態は?(上)

 4カ月前から全国の地方自治体が先を争って米国へのコメ輸出に乗り出し、「米国で大人気だ」と宣伝していたが、実際は大して関心も払われていなかったことが分かった。小さな市場へ一度に多くの韓国米が進出し、供給過剰現象が起こったためだ。

◆米国では不人気の韓国米

 コメ輸出は、「大韓民国建国以来初の快挙」という非常に派手な宣伝とともに始まった。今年6月5日に群山産のコメ52.5トンが米国に向け初めて輸出されて以来、地方自治体によるコメ輸出が相次いだ。「新しいコメの消費者を発掘した」「米国市場では消費者の評判が良い」などと説明されていた。しかし現実は正反対だったのだ。

 「韓国人が多く住むロサンゼルスで販売されている韓国米には、スーパーの売り場に置くスペースもなく、倉庫に放置されたままのものもあります。このままでは韓国米は米国で埋もれてしまうでしょう」

 ロサンゼルスを基盤に穀物流通を手がけるヘテグローバルのチョン・ジョンウ社長は、「市場の状況をみて韓国米を米国市場で販売しているが、思ったほど業績が上がらず、夜も眠れない」と述べた。

 現在ロサンゼルスやニューヨークなどに輸出されているコメは、平沢産、麗州産、鉄原産、瑞川産、唐津産、瑞山産、義城産、河東産、咸陽産、軍山産、新安産など韓国内の11の有名ブランド米だ。これらは韓国では非常に人気が高いが、実際に米国市場で韓国米を買い求めるのは現地の韓国人だけだ。

 チョン社長は「ロサンゼルスではすでにカリフォルニア米が“京畿米”“利川米”などのブランドとして販売されていた。このような状況で韓国米が突然参入し、競争が激しくなったことから珍しさもなくなり供給過剰となった」と語った。また、輸出初期に好奇心と愛国心から韓国米を買い求めていた現地の韓国人たちの関心もなくなった。農水産物流通公社輸出戦略チームのウ・スドン次長は、「現地の大型スーパーで販売されている韓国米の7月と8月の売り上げを比較すると、ほぼ30%にまで落ち込んだ」と述べた。米国の米輸入業者は米国市場で販売されている韓国米が売り尽くされるまでは、このような状況が続くと予想している。

平沢=李錫雨(イ・ソクウ)記者

朝鮮日報/朝鮮日報JNS
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