
ノーベル賞のワトソン博士、黒人差別発言を謝罪
2007.10.19
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15:06
JST
- CNN
ロンドン(CNN) 「黒人は白人よりも知性が劣る」といった人種差別的発言をした米ノーベル賞科学者、ジェームズ・ワトソン博士(79)が18日、この発言を謝罪した。自分の発言を恥ずかしいものだった、と述べている。
ワトソン博士は、「私の発言として報道されたようなことを、どうやったら私が言えるのか、理解できない」と、自分の考えとは異なるように伝わったと説明。
「あれを読んだ人々がどのように反応するか、はっきりと分かる」として、「私の言葉から、アフリカという大陸が遺伝的に何らかの形で劣っているとの考えに達した人々に対して、率直に謝罪する。あれは、そういった意味ではなかった。さらに、そういった考えには科学的根拠がない」と弁明している。
1962年に、デオキシリボ核酸(DNA)の二重らせん構造の発見でノーベル医学・生理学賞を受賞したワトソン博士は、新著の宣伝のために、17日から英国入りしている。
英国入りを前に、英紙サンデー・タイムズに対して、「黒人は白人よりも知性が劣る」といった内容の発言をして、議論になった。
英国滞在中の19日には、ロンドンの科学博物館で講演する予定だったが、人種差別的発言を理由に、博物館側が講演会の中止を決めた。
ワトソン博士はこれまでにも、しばしば差別的な発言で、議論を招いている。