霧島市議会の現職市議による覚せい剤取締法違反容疑事件を捜査していた鹿児島南署と霧島署は１７日、覚せい剤を使用したとして、同法違反の疑いで、同市議の四元壽満容疑者（３５）＝同市国分上井＝を逮捕、同容疑者の自宅や霧島市議会など４カ所を家宅捜索した。
　調べによると、四元容疑者は１０月中旬ごろ、鹿児島県内で、覚せい剤若干量を体内に注射した疑い。１５日に実施した尿検査で陽性反応が出た。両腕に注射の跡があった。同容疑者は調べに対し、「覚せい剤は使っていない」と容疑を否認しているという。
　四元容疑者は覚せい剤の禁断症状を訴え、鹿児島市内の病院に入院していたが、１７日朝退院したため逮捕した。同容疑者のズボンポケットから覚せい剤とみられる粉計約３グラムが入ったビニール袋２つと注射器１本が見つかっており、同署が鑑定を急いでいる。所持容疑でも追及する。
　鹿児島南署などによると、四元容疑者は約１年前から、体調不良で霧島市内の病院に通院中だった。症状が悪化したため、知人男性が１３日午後、鹿児島市内の病院に連れて行ったが、四元容疑者は受診前に逃げ出した。知人男性が同容疑者の妻に連絡し、妻が同署に通報した。
　通報から約３０分後、同署員が病院から約２キロ離れた県道を歩いている四元容疑者を発見、意味不明なことを話したため、そのまま入院させた。１４日午後、病院関係者が覚せい剤らしき粉などを見つけ、同署に連絡した。
　四元容疑者は２００２年、旧国分市議に初当選後、合併に伴う０５年の霧島市議選にも当選し、現在１期目。