老朽化が進む県立宮古病院と県立八重山病院は震度6以上で倒壊の恐れがある「旧耐震基準」の建物であるにもかかわらず、国から災害拠点病院に指定されていることが18日、分かった。
国は災害拠点病院の指定要件に「施設は耐震構造を有する」と明記しており「指定要件を満たさなくなった場合には指定の解除を行う」とも記している。18日の県議会決算特別委員会で奥平一夫県議(社大・結連合)は「早期に耐震性の調査を実施し対策を講じるべきだ」と追及した。
1981年以前に建てられた建物は「旧耐震基準」になっており、県立宮古病院本館は76年8月、県立八重山病院は80年3月に建設された。国は阪神・淡路大震災の教訓を生かそうと96年に全国の都道府県で災害拠点病院の指定を進め、その際、宮古、八重山両病院が指定を受けた。
奥平氏の追及に対し知念清県病院事業局長は耐震調査より改築を優先させたい考えを示した。ただ、県立病院の経営が厳しく、改築の財政的めどは両病院とも立っていないことも明らかにした。
(10/19 9:46)