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2007年10月19日(金) 朝刊 2面
要求187人 増員5人/県立病院職員
 県病院事業局は十八日の県議会決算特別委員会で、各県立病院が二〇〇七年度に看護師など百八十七人を増員要求したのに対し、定員化はわずか五人であることを明らかにした。

 県立病院は看護師不足から病床が休床し診療に影響を及ぼしているが、県の職員定数条例がネックとなっている。知念清局長は「県立南部病院の民間移譲で二百五十病床を減少したが職員数は維持している」とし、条例改正による職員増員に否定的な考えを示した。

 医師不在で診療科の休診が続く三病院は、赴任の方向で調整していると報告。〇五年八月から休診の県立八重山病院脳神経外科は、来年一月から医師一人が赴任する方向で調整し、県立宮古病院の脳神経外科は一人、県立北部病院の産婦人科も二人と調整中だという。

 〇四年度―〇六年度の過去四年間で、県の一般会計からの県立病院財政への繰入総額が、当初要求額に比べ五十九億三百万円少なく査定されたことも分かった。特に、離島で勤務する医師の手当など離島医療費は「要求しているが毎年ゼロ査定」(同局)とした。

 當真正和次長は「これらを繰り入れしていれば、現在の県立病院の資金繰りの問題はなくなっていただろう」と述べ、繰入額の少なさが県立病院の赤字の要因の一つとの認識を示した。

 同局が来年度、県立病院全体で約四十億円の費用削減を目指していることについて、県立八重山病院の伊江朝次院長は「診療材料費、薬剤費など三億五千万円を削らなければならず、来年四月から病院を休診しないといけなくなる」とし、病院ごとの費用削減は難しいとの考えを示した。



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